【東京出身タレント名鑑】多才な女優・柴咲コウ(豊島区)が実業家としても成功できたワケ

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【東京出身タレント名鑑】多才な女優・柴咲コウ(豊島区)が実業家としても成功できたワケ

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中村スバル

ウェブライター、作曲家

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多くの俳優やアーティスト、タレントたちを輩出してきた街・東京。そんな東京出身の有名人にスポットを当てて、その人柄や魅力に迫ります。今回紹介するのは、女優業だけでなく実業家としても活躍を見せる柴咲コウさんです。

ソメイヨシノ発祥の豊島区出身

 メディアのチャンネルが多様化した昨今。テレビドラマやCM、映画などといった従来の活動に加え、NetflixやHuluなどの動画配信サービスでのオリジナルドラマへ出演したり、YouTubeで私生活を紹介したりする俳優や女優は増えています。

 その中でも、実業家としても活動し、唯一無二な存在感を放つ女優といえば、柴咲コウさんではないでしょうか。

自身が代表を務める会社レトロワグラースを立ち上げるなど、実業家としても活躍の場を広げている女優・柴咲コウさん(画像:レトロワグラース)



 2020年にはテレビドラマ『35歳の少女』(日本テレビ系)で主演を務め、事故の影響で体は35歳だが心は10歳のままの成人女性、という難しい役を演じ切りました。同作は設定や演出が今までにない独自のものとしても注目され、柴咲さんの演技力は高く評価されました。

 ニュースサイト「exciteニュース」や「オリコンミュージックストア」などのサイトによると、1981(昭和56)年8月生まれの柴咲さんは豊島区出身。

 同区は東京23区の北西部に位置し、面積およそ13.01平方キロメートル、人口約28万7000人(2021年4月1日時点)。日本の国花であるサクラの代表品種ソメイヨシノの発祥地とされています。

 東京を代表する街のひとつ池袋のほか、「おばあちゃんの原宿」と紹介されることの多い巣鴨、さらには手塚治虫など日本を代表する漫画家が住んだトキワ荘のあった南長崎、そして学習院大学のある目白や雑司が谷など、極めて多彩な表情を持つ区です。

恋愛ドラマからアクション映画まで

 そんな豊島区出身の柴咲さんは、東京生まれの女優の中でも圧倒的な存在感があるといってよいでしょう。

柴咲さんの出身地である豊島区(画像:(C)Google)



 恋愛ものからアクション系、そしてコメディーとあらゆるジャンルの作品で主要キャストを務める演技力は高く評価されており、日本アカデミー賞の最優秀助演女優賞やキネマ旬報ベスト・テンの最優秀助演女優賞などといった数々の賞を受賞、女優として確固たる地位を確立しています。

 今回はそんな柴咲さんがなぜ同世代の女性に支持されているのか、女優としてのキャリアを振り返りながら理由を探っていきます。

14歳のときに池袋でスカウト

 1998(平成10)年にテレビデビューした柴咲さんですが、女優として注目されるきっかけになったのは映画『バトル・ロワイアル』(2000年公開)での中学生役です。

 過激な内容で公開前から物議をかもし、大ヒットを記録した同作品での演技は大きな反響を呼びました。

 柴咲さんの芸能界入りのきっかけは、中学2年(14歳)のときに地元・豊島区の池袋でスカウトされたことです。当時は高校受験を控えており父親に大反対されたため、すぐには芸能事務所に所属せず、高校入学後に16歳で芸能活動を開始しました。

 こうしたエピソードを自身でもかつてテレビ番組で語っていました。

ドラマ『ガリレオ』は視聴率20%超

 その後、映画『GO』(2001年公開)でのヒロイン役が高く評価されたほか、重要な役どころを務めた映画『世界の中心で、愛をさけぶ』(2004年公開)はメガヒットし社会現象になるなど、名だたる話題作への出演を重ねていきました。

 彼女の出演作の中でもとりわけ印象的だったのは、テレビドラマ『ガリレオ』(フジテレビ系、2007年)での「内海薫」という新人女性刑事の役ではないでしょうか。

『ガリレオ』は福山雅治さん演じる天才物理学者「変人ガリレオ」こと湯川と内海が協力して、さまざまな難解事件を解決していくストーリー。論理的で科学だけを信じる湯川を、感情的になりながらもサポートする内海の姿に多くの視聴者が魅了されました。

『ガリレオ』は最高視聴率が24.7%。映画化やテレビドラマの第2シーズンが放送されるなど大きな話題となっただけでなく、福山さんとの音楽ユニット「KOH+(コウプラス)」として主題歌も務め、ミュージシャンとしても飛躍しました。

 2017年に東京ドームで開催された「KANPAI JAPAN LIVE 2017」では、観客の前で初めてKOH+(コウプラス)として楽曲を披露し、テレビドラマのシーズン1が放送されてから10年経ったとは思えない人気ぶりを証明しました。

実業家としての強い思い

 柴咲さんは女優として第一線で活躍する一方、2016年に自身が代表を務める会社レトロワグラース(港区)を設立。実業家としての活動も開始しています。エンタメ事業を中心に、アパレル事業やセレクトショップ事業なども展開しています。

柴咲さんがプロデューサーを務めるブランド「MES VACANCES(ミ ヴァコンス)」(画像:レトロワグラース)



 特にアパレル事業においては、“旅をするように暮らす”をコンセプトに、地球の循環、生態系に負荷を掛けないものづくりに取り組むアパレルブランドを展開しており、近年話題の「持続可能な開発目標(SDGs)」の観点で積極的に貢献する姿は同世代の女性から熱い支持を集めています。

 近年、商品の購入を通じて自然環境に配慮したり地域活性に貢献したりといった「イミ消費」とも呼ばれる消費行動は、若い女性を中心にスタンダードとなっています。

 柴咲さんが取り組む事業はまさに、こうした現代の志向を体現するもの。彼女ならではのセンスも加わったアイテムが同世代からの共感を得たのは、必然だったとも言えるでしょう。

猫が大好き、という一面も

 女優、実業家として“強くてカッコいい女性”というイメージがある柴咲さんですが、自身のインスタグラムではキュートな姿を披露し、ファンの間ではたびたび話題になっています。

 仕事で着用した衣装を紹介したり、プライベートな自撮り写真を掲載したり、さまざまなモードでの姿が見られます。そんな中でも、飼い猫と映る写真が多数。なぜなら、柴咲さんは大の猫好きだからです。

 自身は2匹の猫と暮らしており、実家の両親や友人が飼っている猫についてもSNSなどで紹介しています。猫が好き、猫をを飼っているという女性は非常に多く、過去には男性より女性の方が「猫派」が多いとの調査結果も出ています。

「猫派か犬派か」について、2018年4月に行われたアンケート調査の結果(画像:クロス・マーケティング)



 こうした一面も同世代の女性に共感される理由のひとつになっているのではないでしょうか。

 彼女の出身の豊島区は、ソメイヨシノの発祥地。美しいソメイヨシノが生まれ、咲き誇る街だからこそ、実業家として地球環境を配慮し、女優として歌手として美しく活躍し続ける柴咲さんが誕生したのかもしれません。

 女優・実業家として第一線で活躍する柴咲コウさん。今後のさら更なる飛躍が楽しみです。

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