覚えてる? 平成の珍事件「矢ガモ騒動」、なんと記念碑が板橋区にあった!
2021年2月9日
ライフ平成に話題をさらった「矢ガモ騒動」からはや28年。テレビなどで連日連夜放送されていた当時について、フリーライターの弘中新一さんが解説します。
板橋区にある記念碑
北区の王子駅をスタートして石神井川沿いを歩く風景は、23区でも珍しく絶景です。
石神井川は小平市の小金井公園付近から始まり、西東京市・練馬区・板橋区・北区を経て隅田川へと至る河川です。王子付近では飛鳥山付近の台地の間をくぐり抜けるために、美しい風景が多く残っています。
かつて石神井川が音無川と呼ばれていた時代、音無親水公園(北区王子本町)は春は桜、秋は紅葉の名所として栄えた歴史があります。
そんな石神井川を上流へと歩いていった先、板橋区立東板橋図書館(板橋区加賀)近くにかかる加賀緑橋の近くに「やすらぎの水辺」という名の記念碑があります。この記念碑は、かつて全国を騒がせた「矢ガモ騒動」を後世に伝える記念碑なのです。
騒動発生は1993年1月
矢ガモ騒動の始まりは、1993(平成5)年1月22日のこと。
同日、板橋署には背中に矢が刺さったままのカモがいるという通報が入りました。しかし矢が刺さっているものの、カモは元気に空を飛んで上野の不忍池に移動したり活発に動いたりしていました。

2月1日になり板橋区役所の職員がカモの捕獲に向かいます。同日、『朝日新聞』『毎日新聞』朝刊は、写真入りで矢の刺さったカモを大きく報じ、
「カモ、無残! 背中から腹を弓矢で射抜く 板橋の石神井川」(朝日新聞)
「オナガガモの背に、非情の矢 寄り添う雄ガモ 東京・板橋の石神井川」(毎日新聞)
とインパクトのある見出しを付けました。
さらにNHKニュースでも1月頃から、カモの群れを狙って何者かが矢を射る事件が相次いで発生し、既に死んだ2羽が見つかっていることも報じられました。
報道の反響は極めて大きく、石神井川周辺や不忍池には報道陣のみならず、やじ馬が連日殺到しました。

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