今やお口の定番「のどあめ」 普及の発端は首都圏「駅の売店」だった
2020年10月12日
ライフ今ではすっかりお馴染みの存在となった「のどあめ」。そんなのどあめは一体どうして広まったのでしょうか。フリーライターの猫柳蓮さんが解説します。
激減する都内の喫煙所
2020年10月からたばこが値上げされ、主要銘柄はついに500円台へ突入しました。
欧米は日本円で一箱1000円以上という国も多いため、価格が高いとはまだまだ言えませんが、「これを機会に止めよう」という人も少なくないことでしょう(ちなみにロシアだけは日本よりも価格が安いです)。
喫煙所は都内の繁華街でも激減中。その結果、灰皿を置いているたばこ販売店に人が集まりすぎて問題化。灰皿がなくなり、さらに喫煙所が減るという、愛煙家は真っ青になりそうなスパイラルが起きています。
たばこは長らく紳士のたしなみであり、コミュニケーションツールでした。話のきっかけに「まあ、一服」とたばこを差し出すのが、会話のテクニックだった時代もあります。
「男が甘いものなんて」という風潮
そんなたばこが嗜好(しこう)品としての価値を落としていったのは、言うまでもなく「健康志向の高まり」で、日本では1980年代に入ってからのことでした。
当時の日本は現在と異なり、街角でたばこを吸っていてもとがめられることはありませんでしたし、ポイ捨ても当たり前の時代。それにもかかわらず喫煙者が減っていったのは、「吸い過ぎると健康を害する」と考える人が自然と増えていったのでしょう。
でも、たばこを止めると口が寂しい――そんな人たちに人気を得たのが、ガムとあめです。

それまであめは、あくまでお菓子。現在よりも「男らしさ」が求められた当時、「男が甘いものを買うなんて」という風潮がまだありました。そんな時代で「たばこの代わりにあめ」ですから、価値観がかなり衝撃的に変化したとも言えます。

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