雑多な街並みが生むストレスフリーな空間 東京23区地価最安の葛飾区「水元」とは【連載】東京下町ベースキャンプ(7)
2021年1月14日
知る!TOKYOかつて江戸近郊の農村部だった東京東部の「下町」。そんな同エリアを、ブログ「限界ニュータウン探訪記」管理人の吉川祐介さんは新たな「拠点」と位置付け、再解釈を試みています。
地価相場は都心エリアの10分の1以下
かつて江戸近郊の農村部だった東京東部の「下町」。そんな同エリアを、ブログ「限界ニュータウン探訪記」管理人の吉川祐介さんは新たな「拠点」と位置付け、再解釈を試みています。
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当連載で取り上げている江戸川区、足立区、葛飾区は、東京23区における基準地価(都道府県が調べた1平方メートルあたりの土地価格。年1回発表)の平均価格において、下位3位の区です。
これはあくまで23区内のみに限定した順位であり、区外や隣接県の地価と比較すれば高額なので、下町の地価の安さを強調するのは道理に合いません。しかしそれでも中央区、千代田区といった都心エリアの10分の1以下となる相場である点は、荒川以東の下町エリアの特性を形成する重要なファクターのひとつと言えます。
そうなるとランキングの最下位である葛飾区内において地価が最も安い地域、すなわち23区で地価の1番安い地域が気になるのは人の性(さが)でしょう。結論を先に言えば、それは常磐線の金町駅の北側と、中川の支流である大場川の南側の間に位置する水元エリアです。

水元には菖蒲まつりで知られる水元公園(葛飾区水元公園)がありますので、知名度は葛飾区でも比較的高い方です。ただ、水元エリアの北端部は金町駅から徒歩で向かうにはかなり遠いうえ、目立った商業地域もないため、北端部のあるエリアでは1平方メートルあたり16万円超となっており、2020年度の23区内の最安値となっています。
東京23区の下位3位はすべてこのエリア周辺の価格であり、隣接する三郷駅(埼玉県三郷市)周辺の基準地価よりも大きく下回るものです。

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