総合大学と思いきや実は医系大学 明治、大正……「昭和大学」とはどのような大学なのか
2020年12月26日
ライフ同じ元号の付いた明治大学のように総合大学と思いきや、実は医系大学の昭和大学。そんな同大の取り組みについて、教育ジャーナリストの中山まち子さんが解説します。
総合大学に見える大学名
東京都内には数多くの大学がありますが、医系学部のみで構成されているのは昭和大学(品川区旗の台)だけです。大学名を見ると一見、総合大学的ですが、医療人材育成に注力している歴史ある教育機関です。

昭和大学の歴史は1928(昭和3)年に設立された昭和医学専門学校までさかのぼります。当時あえて専門学校にしたのも、創立者の医学博士・上條秀介の考えによるところが大きく、大学で見られる派閥争いや先輩後輩の上下関係に邪魔されず、「現場重視」「しっかりと患者を診る」ことに重きを置いたためです。
上條自身が東京帝国大学医学部出身ということを考えると、自分の経験を通して人々に本当に役に立つ医学、医療のあり方を考えて学校設立へと情熱を傾けたことは想像に難くありません。
大学の建学の精神「至誠一貫(しせいいっかん)」を昭和大学では「常に相手の立場にたって、まごころを尽くす」をモットーにしています(大学ウェブサイトより)。
戦後の1946(昭和21)年に昭和医科大学(予科3年を含む7年制)となり、1952年に6年制の医科大学として新たな歴史をスタートしました。ちなみに現在の昭和大学に改称したのは、東京オリンピックが開催された1964年のことです。
また開校の1928年から付属医院を開くなど、創立当初より「実践重視」「現場主義」の方針を掲げています。現在は東京都と神奈川県に合わせて、
・昭和大学病院(品川区旗の台)
・昭和大学病院付属東病院(品川区西中延)
・昭和大学付属烏山病院(世田谷区北烏山)
・昭和大学江東豊洲病院(江東区豊洲)
・昭和大学歯科病院(大田区北千束)
・昭和大学藤が丘病院(横浜市青葉区藤が丘)
・昭和大学藤が丘リハビリテーション病院(横浜市青葉区藤が丘)
・昭和大学横浜市北部病院(横浜市都筑区茅ヶ崎中央)
の計八つの付属病院を運営しています。

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