池袋北口はもう古い? 現地色が強すぎる「中国料理店」が高田馬場に増殖している

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池袋北口はもう古い? 現地色が強すぎる「中国料理店」が高田馬場に増殖している

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真砂町金助

フリーライター

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東京で中国料理店が多いエリアといえば、池袋や亀戸が知られています。しかし昨今、高田馬場にも多くのお店が進出しているといいます。フリーライターの真砂町金助さんが解説します。

東京に住む外国人の約4割が中国人

 さまざまな国の人が暮らす国際都市・東京。2020年1月時点の統計によると、東京には57万7329人の外国人が暮らしています。そのなかでももっとも多いのは、どの国の人でしょうか。

 統計によると最多は中国人で、その数は23万1196人にも及びます。韓国は第2位ですが9万3595人。つまり都内に暮らす外国人の40%近くは中国人なのです。さらに、外国人全体で見ても上位10位はベトナム(3万8227人)、フィリピン(3万3828人)、ネパール(3万6150人)と、ほぼアジア圏が独占。圏以外で唯一10位以内にランクインしているのはアメリカ(1万9129人)のみとなっています。

 中国の人口は14億人を突破し世界一のため数が多いのはわかりますが、東京に住んでいる人だけでこれだけの数になるのですから驚きです。

高田馬場(画像:写真AC)



 中国人の増加によって東京人が受ける恩恵といえば、やはりグルメに尽きます。近年、池袋や亀戸では新たなチャイナタウンが形成されており、その「現地色」はなかなかインパクトがあります。

 店舗によっては、ほぼ日本人客がいないという風景が当たり前。飲食店に入るときに中国語で「こんにちは、ふたりで」なんていったりすると中国語でマシンガントークされます。もちろんどのお店でも日本語を話せる店員はいますが、この現地色と異文化交流は独特の魅力があります。

西池袋にある日本と中国が交錯する空間

 池袋や亀戸のチャイナタウンはかねてより、珍しい食べ物や店を好む人たちが通うディープゾーンといったような場所でした。ところが、2019年くらいから物珍しさで訪れる人も増えています。

 潮目が変わったのは、池袋北口(西口)を出てすぐの雑居ビルにある中国食材のスーパー「友誼商店(ゆうぎしょうてん)」豊島区西池袋)のなかに2019年秋、「友誼食府」というフードコートができてからです。

「友誼商店」と「友誼食府」がある西池袋(画像:(C)Google)



 友誼食府は上海・四川・台湾など各国の料理を食べることができ、かつ現地色満載。見た目は日本のフードコートと変わらないため、心理的なハードルが低かったのか、SNSを通じて次第に広まっていきました。

 結果、今では日本人と中国人とが入り乱れて食事を楽しむスポットになっています。観察していると、デート中のカップルもいれば、スーパーで紹興酒を買ってきて宴会を始めているおじさんグループもいます。こんなカオスな空間は、東京でもまたと見られないでしょう。

高田馬場の人気店は料理の量も現地並み

 胃袋がいくつあっても足りないチャイナタウンはさらに広がりをみせ、いまや高田馬場にも展開しつつあります。もちろんこちらも池袋に負けず現地色満載です。

 友人に誘われて先日、グルメの間で最近話題の「本格湖南料理 李厨」(新宿区高田馬場)に行ってきました。湖南料理は中国八大料理のひとつで、その特徴は四川料理に負けない辛さ。四川料理がしびれる辛さなのに対して、湖南料理の特徴は酸っぱい辛さ。四川が「麻辣」なのに対して、湖南は「酸辣」というわけです。

「本格湖南料理 李厨」がある高田馬場(画像:(C)Google)

 店に入り注文をして、正直後悔しました。なぜかというと……ふたりで行ったため、山のようにあるメニューの中からわずかなものしか注文できなかったからです。

 都内に現在増殖している現地色満載な中国料理店の特徴は、量も現地並みであることです。少し残すのがおなかいっぱいを表す文化圏ですから、一皿の盛りがけっこうな量なのです。

 というわけで、厳選した2品を注文しただけで見事に「もう入らない……」となりました。なお湖南料理でぜひ食べていただきたいのが、ドゥオジャオユートウ(刻み唐辛子と魚の頭蒸し)です。

ザリガニ専門店もオープン

 高田馬場のチャイナタウンの特徴は、池袋を超えるような現地色満載の店舗が増加していることです。2020年の夏ごろにできた「蝦道」(新宿区西早稲田)はザリガニ専門店です。これまでザリガニ料理を出す店は池袋にもありましたが、専門店は初めてです。

ザリガニ料理のイメージ(画像:写真AC)



 海外渡航が困難ななかで少しでも海外気分を味わうためには、中国人向けの飲食店やスーパーがオススメです。前述の通り、量の多い店が当たり前なのでそこはご注意ください。

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