『鬼滅の刃』も大ヒット 社会が暗いと「大正時代がはやる」は本当か
2020年11月15日
ライフ映画版も興行収入100億円を突破し、現在話題となっている『鬼滅の刃』。その時代設定は大正時代です。ルポライターの昼間たかしさんは「暗い時代になると大正時代がはやる」と言います。いったいなぜでしょうか。
大人から子どもまで楽しめる『鬼滅の刃』
世間はどこもかしこも『鬼滅の刃』一色。東京の街を歩いていても、あちこちからテレビアニメ『鬼滅の刃』の主題歌「紅蓮華(ぐれんげ)」が聞こえてきます。同作がこれだけヒットしたのは、やはり大人から子どもまで楽しめる作品だったからでしょう。

皆さんご存じのとおり、漫画『鬼滅の刃』は2016年から2020年まで『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて連載されていました。
これが80年代の『週刊少年ジャンプ』だったら、「お館様」こと産屋敷耀哉(うぶやしき かがや)が真の黒幕だったり、鬼舞辻無惨(きぶつじ むざん)を倒した後に次なる新組織が出てきたりしそう……と考えたのは筆者(昼間たかし、ルポライター)だけではないでしょう。
筆者は、以前ある人から「胡蝶(こちょう)しのぶが好きですよね?」と言われたので、「いやいや甘露寺蜜璃(かんろじ みつり)でしょ」と答えたところ、なぜか微妙な顔をされましたが、とにかく『鬼滅の刃』を楽しんでいます。
鬼滅ブームは大正ブームの変種?
さて『鬼滅の刃』の時代設定は大正時代で、一説には前半ではないかといった考察がなされています。
大正時代は、明治時代の富国強兵政策で国力を付けた日本が第1次世界大戦を経て大国となり、国威が発揚していた時代です。後半は経済の悪化があったり関東大震災(1923年)があったりしましたが、新たな思想や価値観、芸術文化が生まれた時代でもあります。

そんな大正時代は現在でも憧れる人が多い時代で、戦後になってもそのブームは幾度も繰り返されてきました。『鬼滅の刃』ブームは、これまでの「大正ブーム」の一変種とも言えるでしょう。

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