女性たちが高性能スマホより「ガラケー」に愛着を持ったワケ 平成と令和「デコ文化」の違いから考える
2020年9月27日
ライフ2020年夏に話題になった、女子中高生たちがイラストやシールでアベノマスクをデコる「デコマスク」。それを見て、平成の頃「デコ電」(携帯電話をデコること)を思い出した大人も多いようです。よく似て見える両者ですが、そこには大きな違いがあるよう。平成ガールズカルチャー研究家のTajimaxさんが、当時の雑誌や資料とともに解説します。
2020年夏、話題を呼んだ「デコマスク」
一瞬コレはなんだろう? と思ってしまった、カラフルでキラキラした宝石のような物体。
東京を中心に全国の女子中高生の間で「アベノマスク」をデコるのがはやっているらしい――。
「#アベノマスク」でInstagramを検索すると、コロナ禍とは思えないぐらいポジティブなマスクが筆者の目に入りました。
このマスクを見た人の中には「私たちの頃の『デコ電』と似ている……!!」といった感想が見られましたが、筆者もそう感じたひとりです。
今回は現代の「#アベノマスク」と平成の「デコ電」文化を比較して語ろうと思います。
デコ文化の発祥はいつの頃?
そもそもデコ電とは、華やかなデコレーションを施した平成当時のガラケー(携帯電話)やPHSのこと。このデコ電やデコ文化が始めに登場したのは、一体いつ頃なのでしょうか。
「過剰装飾」といったくくりでは80年代のヤンキー文化から存在しますが、「デコ電」なるものが登場したのは今からさかのぼること20年超、1997(平成9)年のPHSの時代になります。
ただこの頃は、近年のシールやラインストーンを使用した「デコ」という雰囲気ではなく、どちらかというとネイルアートのようなペイントが中心でした。
デコって盛るというよりもペイントの器用さを競うようなそんな雰囲気があり、雑誌の誌面などでも「デコる」より「アート」や「カスタム」という言葉を使用しています。
PHSが主流の時期、若い女性たちは「デコ」ってオリジナリティーを出すよりも、アンテナを光らせたり伸ばしたり、電波状況を良くしたり着メロを自作したりすることに夢中でした。
携帯電話が現代のデコマスクに近いような「デコる」対象となったのは、1999年のiモード、EZweb、J-skyが登場した頃です。

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