都内最古の陸橋が、なぜか多摩「ニュー」タウンにある理由
2020年9月6日
知る!TOKYO昭和に造られた、日本最大規模のニュータウン「多摩ニュータウン」。そんなエリアに都内最古の陸橋「長池見附橋」があります。「ニュー」なのになぜ「最古」? その理由について、フリーライターの本間めい子さんが解説します。
200余りの橋がある「橋だらけの街」
東京西部の丘陵地帯に広がる多摩ニュータウン。この街はさまざまな特色を持っていますが、そのひとつに「橋がとても多い」ということが挙げられます。
なにしろ丘陵地帯に開発された街のため、高低差は避けられません。移動の際の上り下りを少しでも減らすために多くの橋が不可欠だったのです。
また都市計画にあたって、車道と歩道を分離して人が安全に歩けるようにしたこともあり、車道と歩道が交差する場所では、横断歩道ではなく歩道橋が設けられました。
そうした都市計画の結果、多摩ニュータウンは川にかかるものを含めて200余りの橋がある、ほかでは例をみない「橋だらけの街」になったのです。
ニュータウンに「都内最古」の橋
そんな多摩ニュータウンですが、街としては比較的新しいにもかかわらず、都内最古の陸橋があります。京王線の京王堀之内駅、南大沢駅の南にある長池公園(八王子市別所)にある長池見附橋がそれです。

長池公園は2000(平成12)年に開園した、多摩ニュータウン西部では最大の公園です。
湊川の戦いで戦死した南朝の武将・小山田高家(生年不詳~1336年)の妻である浄瑠璃姫が高家の後を追い、薬師如来像を背負って入水(じゅすい)。その後、引き上げられた像が祭られている薬師堂が建てられたという土地にあります。最近は、テレビドラマのロケ地としても、よく知られています。
長池公園の歴史は20年程度ですが、長池見附橋はなぜか都内最古というのは理由があります。
この長池見附橋は、もともとJR中央線四谷駅のところにあった四谷見附橋を移築したものなのです。

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