金髪ショートの平成「あゆギャル」が、当時「量産型女子」と認定されなかったワケ
2020年6月7日
ライフドラマ「M ~愛すべき人がいて~」などの影響で今、再びの注目を集めている平成の歌姫・浜崎あゆみ。彼女が生み出したファッションや流行の数々を、平成ガールズカルチャー研究家のTajimaxさんが、現代との比較と合わせて振り返ります。
「皆が同じ格好」という共通点
「量産型女子」という、ややネガティブなニュアンスを持った言葉が現代にはあります。
ファッションやメイク、ヘアスタイル、持ち物や趣味などが均一的で「どこにでもいそうな」若い女性を指す表現ですが、今から20年ほど前も世間の女性たちは皆、同じような格好をして東京の街を闊歩(かっぽ)していました。
当時、誰もがまねしたくなるような「カリスマ」が存在していたからです。

「皆同じ格好をしている」という点で共通する両者は、本質的には似て非なるもの。今回は、このふたつの時代を「ファッションの流行」という観点から考えてみたいと思います。
なぜ「今」浜崎あゆみなのか
世間が新型コロナウイルス報道一色だった2020年の上半期。テレビドラマもほとんどが収録スケジュールの遅れにより通常放送できていないなか、ひときわ注目を集めているドラマがあります。
平成の歌姫・浜崎あゆみの半生をベースにした「M ~愛すべき人がいて~」(テレビ朝日系)です。
大げさなストーリー展開やクサいせりふ回しは賛否が分かれるところですが、いずれにせよ話題を集めていることは確か。興味深いのは、「M」の視聴を楽しんでいるのが、あゆ全盛期をリアルタイムで見てきた30代の筆者や同世代だけではない点です。彼女のデビュー(1998年)前後に生まれた20代の若者たちも今、このドラマに夢中になっているというのです。

デビュー当時からあゆを知る筆者や同世代以上にとっては「いまさら感」や「懐かしさ」がない交ぜになった感覚を覚える同作ですが、20代にとっては90年代や00年代、さらには浜崎あゆみが非常に新鮮に映るらしく、SNS上などでは「90年代バブル」という言葉が生まれたほど。
なぜ今、令和の若者に浜崎あゆみが受けるのか。まずは平成の時代にあゆが残した流行をひも解いてみましょう。
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