クイズ番組『東大王』で思い出した、80~90年代「東大ブーム」に見る人々の飽くなき知識欲
2020年5月27日
ライフ人気クイズバラエティー『東大王』が現在人気を博していますが、東大ブームはかつても存在しました。20世紀研究家の星野正子さんが解説します。
最難関国立大学にして、観光スポットの姿も
東京を代表する大学といえば、言うまでもなく東京大学です。
そんな東京大学の戦前の名称は、東京帝国大学です。ただこれは、1897(明治30)年の京都帝国大学開学以降の話で、それ以前は帝国大学という実にシンプルな名前でした。
現在は各地に関連施設を持っている東京大学ですが、中心はやはり本郷キャンパス(文京区本郷)です。広い本郷キャンパス内は学生だけでなく、散歩する人や観光客でにぎわっています。
紅葉時にイチョウの下でギンナンを拾っている人たちも、もはや風物詩と言って過言ではありません。また古い建物が現役で使われているため、観光地としてもポテンシャルも申し分ありません。
東大生の「知力」が目下ブーム
そんな東京大学に通う学生たちの「知力」は、いつの時代も人々の憧れです。最近は東大生が多数参加するクイズ番組『東大王』(TBS系)がテレビで盛んに放映され、人気を博しています。

いわば東大生は一種のブームとなっているわけですが、東大生の「知力」がブームになったのは、これが初めてではありません。
かつては、『知の技法』ブームがありました。
『知の技法』は東京大学の新入生向けに実施する「基礎演習」のテキストで、教授陣18人が共同執筆した書籍。1994(平成6)年の春にベストセラーとなりました。
学問の考え方から、論文の書き方・引用の仕方、口頭発表の作法と技法まで、知識を生かすための基礎が網羅された内容で、それに加え、書籍の作りが従来になかった革新性を帯びていました。
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