野性味あふれた「平成ラーメン文化」は、ミシュランガイドに滅ぼされるのか?
2019年6月23日
ライフ空前のラーメンブームが起きた平成の時代。令和に入り、ラーメンを取り巻く環境はどのように変わっていくのでしょうか。日本女子大学人間社会学部の田中大介准教授が考察します。
平成、ラーメンがワイルドだった時代
平成は、多様なご当地ラーメンが全国的に流行し、目新しいラーメンが次々と誕生した空前のラーメンブームでした。しかも、とんでもなくワイルドな。

昭和の時点で、札幌ラーメンや喜多方ラーメン、博多ラーメンのブームが起こってはいました。しかし、それらに加えて和歌山豚骨醤油、富山ブラックなど各地のご当地ラーメンが次々と「発掘」、紹介されていったのは平成に入ってからです。
また、激辛ラーメン、背油たっぷりのラーメン、塩気の強いラーメン、濃度の高いラーメン、「にんにく入れますか?」が合言葉のラーメンなど、刺激的なラーメンも多く現れました。
これらのテイストのラーメンがチェーン展開し、真似されていくと、〇〇系といった分類・用語も増加・定着します。つけ麺や油そばがラーメンというジャンルのなかで成長したのも同じ時期です。このように次から次に現れ、増殖する――ときに過激ですらある――多種多様なラーメンが集まる東京は、もはや“ラーメン・ガラパゴス”とすらいえそうです。
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