コロナ禍でデパートが営業時間短縮も そもそも昔は18時に閉店していた
2020年5月18日
ライフ新型コロナ禍で閉店が早まった都内のデパート。しかしデパートはもともと早かったといいます。その歴史について、フリーライターの猫柳蓮さんが解説します。
「約30年前に戻っただけ」
新型コロナウイルスによる緊急事態宣言で、商業施設の休業が相次いでいます。5月になりようやく一部では再開が始まっていますが、それでも感染の再拡大を防ぐために多くの施設は営業時間を短縮。とりわけデパートは、18時や19時に閉店が設定されています。
普段でもデパートの多くは20時閉店と比較的早いため、「なんて短くなったのだろう」と思った人も少なくないでしょう。
しかし、これは「約30年前に戻っただけ」とも言えます。現在40歳以上の世代にとって、デパートは「18時に閉店する」のが常識だったのではなかったのでしょうか。
「夜型人間」の増加に期待したデパート
デパートの営業時間の「常識」が変わったのは、1986(昭和61)年頃からです。最初は銀座・有楽町かいわいからでした。
まだバブル前で、景気が低迷していた時代。夜のにぎわいを少しでも取り戻そうという銀座の商店主らの要望と、「夜型人間」の増加にチャンスを見いだしたデパートの思惑が一致したのです。
この年の9月1日から営業時間を1時間延長し、19時としたのは三越、西武百貨店・阪急百貨店、そごうです。その後、松屋も10月から閉店を19時に延長します。

この動きは瞬く間に都内全域に広がります。
10月末までに日本橋や渋谷、池袋では営業時間の延長が決定。新宿や上野でも同様の動きが進み、1987年の夏までには、都内ほとんどのデパートが営業時間を延長することになりました。

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