新型コロナが収束したら、あなたが「また会いたい人」は誰ですか?

  • ライフ
新型コロナが収束したら、あなたが「また会いたい人」は誰ですか?

\ この記事を書いた人 /

アーバンライフ東京編集部のプロフィール画像

アーバンライフ東京編集部

ライターページへ

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、外出も人との接触も思うようにできない今、あなたが一番会いたい人は誰ですか? その相手に、どうやって自分の気持ちを伝えますか?

会えなくなって初めて気づいたこともある

 ちょうど3週間ほど前、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて「緊急事態宣言」が東京などに発令された10日後の2020年4月17日(金)。アーバンライフメトロでは「新型コロナが収束したら、あなたが『また行きたい場所』はどこですか?」と題した記事を配信しました。

新型コロナウイルスが収束したら、あなたが一番に会いに行きたいと思う相手は誰ですか?(画像:写真AC)



 タイトルの問い掛けにさまざまな反応があり、ヤフーニュースの配信ページには179件ものコメントが並びました。

「子どもをディズニーランドに連れて行ってあげたい」
「また富士山が見たい」
「旅行とか贅沢(ぜいたく)はいい。行きつけの居酒屋さんで、ゆっくり飲みたい」

 遠く海外の観光地から、いつも通っていた飲食店までーー。

 行きたいのに行くことがかなわない場所があるもどかしさと、以前のような日常を取り戻したいという思いを抱きつつ、多くの人が2020年のゴールデンウイークを自宅で過ごしたことでしょう。

行きたい場所とは、会いたい人がいる場所

 さまざまな声が並ぶコメント欄には、「『また行きたい場所』ではないけれど、」という断り書きが添えられた、また違う形の望みをつづった書き込みもありました。

 それは、コロナが収束したら「また会いたい人」についてです。

「会えなくなった人に会いたい」
「大好きな友達とコーヒーを飲みたい」
「彼氏に会いに行きたい」
「100歳の祖母に会いたい」

 また行きたい場所とはつまり、また会いたい人がいる場所でもあります。さまざま寄せられた中には、離れて暮らす「母」への思いも数多くありました。

ごめんね母さん……日本一短い母への手紙

 福井県丸岡町が1993(平成5)年に行った「第1回一筆啓上賞 日本一短い『母』への手紙」には、日本全国・海外から合わせて3万2236通の応募が寄せられたといいます。

「私、母親似でブス。」娘が笑って言うの。
私、同じ事泣いて言ったのに。
ごめんねお母さん。
(田口信子さん。38歳、群馬県)

ときどきふとよみがえる、幼い頃の自分と母との記憶(画像:写真AC)



 一筆啓上賞(郵政大臣賞)10編のひとつに選ばれた女性の言葉に、幼い頃のいさかいや仲直りの日を思い出して胸を熱くする人もあるかもしれません。

 来る5月10日(日)は「母の日」。女性のような「ごめんねお母さん」も、「ありがとうお母さん」も、例年以上に言葉や形にして思いを伝えたい2020年です。

5月10日に間に合わなくでも、かまわない

 日本花き振興協議会(千代田区四番町)は4月、2020年は5月いっぱいを「母の月」にしようとする呼び掛けを行いました。

 街のフラワーショップが休業や短縮営業を余儀なくされ、物流配送にも乱れが生じているなか、たとえ10日(金)の当日に間に合わなくても、少しくらい遅れたとしても、気持ちを花で表してみませんか――そんな意味が込められているといいます。

 この提案に共鳴する動きは生花業界はもちろん、消費者の間でも広がりを見せています。

 全国110店舗の「青山フラワーマーケット」を運営するパーク・コーポレーション(港区南青山)は、「世界で一番、輝く母へ。」をコンセプトにしたギフト商品を用意。キャンペーン期間を5月31日(日)まで延長し、注文を受け付けています。

青山フラワーマーケットが展開する2020年の母の日ギフト(画像:パーク・コーポレーション)

 同社広報担当の酒井陽子さんによると、遠方への配送を受け付けるオンラインでの注文件数は、前年と比べてすでに2倍に上ります。「休業している店舗も少なくない中で、それでも母の日の贈り物をしたい、というお客さまが申し込んでくれているようです」。

 母親あてのギフト商品だけでなく、自宅に飾れる贈り物用ブーケの需要も伸びているそうです。

「会えない」状況こそ花を贈る十分な理由

 フラワーギフトを取り扱うポジティブドリームパーソンズ(渋谷区恵比寿南)は、国内での新型コロナ感染拡大の兆しが見え始めていた3月11日(水)、新商品「フラワーレター」を発表しました。

 オンラインで注文を受け付け、花に添えるメッセージをスタッフが代筆して同封。母の日に向けたオーダーには「早く会いたい」「いつもは帰省していたけど今年は花で」といったメッセージがすでにいくつも寄せられたそうです。

カーネーションなどの生花を詰めたフラワーボックスに、手紙を添えて(画像:ポジティブドリームパーソンズ)



 同社は、母親以外の相手にあてたギフトも展開中。卒業式や入学式、結婚式、お葬式などに立ち会えなかった人への思いを込めて。また、特別な理由がない相手であっても、「コロナ禍で会えない」という状況そのものが、今なら花を贈るのに十分な理由になるのかもしれません。

 少なくとも2020年5月末までのあと半月余り、東京では「緊急事態宣言」下の自粛生活が引き続き余儀なくされる見通しです。

 この辛抱の日々が終わったとき、あなたが真っ先に会いに行きたい人は誰ですか? その気持ちを今は花や手紙に込めて、会えない今こそ送り届けてみるのはいかがでしょうか。

関連記事