御茶ノ水駅から数分 日本最古の高架橋が魅せる「至高の4連アーチ」を知っていますか
2020年5月3日
知る!TOKYOJR中央線御茶ノ水と神田の間には、4連のアーチが美しい日本最古の高架橋「紅梅河岸高架橋」があります。その紅梅河岸高架橋について、文筆家の広岡祐さんが紹介します。
都市景観を形成する大きな要素
世界に誇るわが国の鉄道網。中でも東京圏の鉄道路線は総延長2700㎞におよび、毎日多くの人々の足となっています。
人家や商店が密集していた都内中心部には、鉄道黎明(れいめい)期から多くの高架線が建設されました。長く連なる赤レンガの高架橋と、青空を背景に走る汽車や電車は近代化のシンボルとなり、また都市景観を形成する大きな要素になっていきます。
高架線は道路と立体交差しますが、そこには架道橋が設けられました。道路をまたぐ鋼鉄の桁も、やはり当時の最新技術を導入して建設されたものです。
明治の後半から大正初期にかけてつくられたこれらの設備は、修復や拡張を繰り返しながら21世紀の今も現役です。電車の窓からはなかなか気づかない、100年前の産業遺産を散歩してみましょう。
日本最古の高架橋
JR中央線御茶ノ水~神田間、神田川と淡路坂の間を東西に走る紅梅河岸(こうばいがし)高架橋(千代田区神田淡路町)は、1908(明治41)年に完成しました。4連のアーチが美しい約40mの高架線です。ここは甲武鉄道が建設した日本最古の高架橋として知られています。

甲武鉄道はお茶の水と八王子の両駅を結んだ民営鉄道で、のちに国有化されてJR中央線となります。
1904(明治37)年の開業後、御茶ノ水駅から万世橋駅までの延長工事が行われ、その間にあった紅梅河岸高架橋に昌平橋仮停車場のプラットホームが設けられました。昌平橋駅は万世橋駅が完成するまでの4年間、名古屋まで延びた中央本線の起点となったのでした。
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