白金の地に130年 日本最古のミッションスクール「明治学院大学」とはどのような大学なのか
2020年4月26日
ライフ都内の私立大学として創立が古いにも関わらず、なかなかその素性が知られていない明治学院大学。そんな同大の魅力について、教育ジャーナリストの中山まち子さんが解説します。
都内私大で慶大、学習院に次ぐ歴史
東京都内で創立が古い私立大学といえば、京都御所に開講された学習所を起源とする学習院大学(豊島区目白)や慶応義塾大学(港区三田)がよく知られています。
しかし2校に次いで長い歴史を持つ大学が、明治学院大学(港区白金台)であることはあまり知られていないでしょう。今回はそんな明治学院大学を紹介します。

明治学院大学のルーツは、ヘボン式ローマ字の考案者として有名なアメリカの宣教医、ジェームス・カーティス・ヘボンが1863(文久3)年に横浜に開校した私塾「ヘボン塾」までさかのぼります。
ヘボン塾は日本最古のミッション・スクールで、1886(明治19)年に他の宣教師が設立した複数の私塾と合併したことをきっかけに、明治学院と名を改めました。
キャンパス内には国の重要文化財も
1887年に、現在のキャンパスがある港区白金台に移転。大学としての認可は戦後の1949(昭和24)年におり、現在に至る明治学院大学がスタートしました。

名前が似ていることから、明治学院大学は「MARCH」の一角を担う明治大学(千代田区神田駿河台)とよく混同されがちです。しかし明治大学という名前は1903(明治36)年に前身の明治法律学校から改称されてからのものであるため、名前の歴史も明治学院大学の方が古いことになります。
日本最古のミッション・スクールである明治学院大学の白金台キャンパスには国の重要文化財等に指定されている、貴重な三つの建築物が残されています。
関東大震災や戦火の影響もあり、東京都内に明治期や大正期の建築物が無傷で残っていることはまれで、まさに奇跡と言えるでしょう。
礼拝堂内のパイプオルガンは17世紀から18世紀までのパイプオルガンを再現するため、オランダの専門家に依頼し、12年の歳月を費やし伝統的な工程で修復されました。これらの貴重な建築物は、白金台の地に異国情緒漂う雰囲気を醸し出しています。

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