真冬のお花見で人気の伊豆「河津桜」に東京人はなぜ心を奪われるのか

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真冬のお花見で人気の伊豆「河津桜」に東京人はなぜ心を奪われるのか

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静岡県河津町で、毎年恒例の「河津桜まつり」が開催されています。2月上旬から3月上旬まで、いち早く満開の桜を見られるとあって東京など首都圏在住者にも人気のイベント。近年は特に「SNS映えする」と、若い女性客も増えているそうです。

発祥の地、静岡県河津町

「第30回河津桜まつり」が、2020年2月10日(月)から3月10日(火)までの間、静岡県河津町内で開かれています。

 まだまだ寒い真冬の時期に楽しめるとあって、東京など首都圏在住者にも人気の桜。特に近年は若い女性を中心に、会員制交流サイト(SNS)に投稿する「SNS映え」画像が撮れると人気が高まっています。

いち早く満開の桜が楽しめると人気の河津桜(画像:河津桜まつり実行委員会)



 河津町は、伊豆半島の南東に位置する人口7000人余りの小さな町。この町で河津桜の原木が発見されたのは今から65年ほど前、1955(昭和30年)頃のことです。

 町内に住む男性が河津川沿いに生えていた苗木を見つけて家の庭に植えたところ、濃いピンク色の花を咲かせる桜に育ちました。見たことのないこの桜は、カンヒザクラとハヤザキオオシマザクラの自然交配種と考えられ、発祥地にちなんだ名前を頂くことになりました。

 その後、町民たちがこつこつと町内に苗木を植栽し、その数は現在約8000本。町の東西に延びる河津川沿いには約850本が立ち並び、早春の町をピンク色に染め上げます。

 河津桜まつりは1991(平成3)年に始まり、新聞やテレビなどで取り上げられた影響もあって、2000年代前半には120万人が訪れるほどの人気イベントに成長しました。

 しかし、河津桜まつりの混雑状況が報道されたり、2011年に発生した東日本大震災による観光自粛が広まったりした影響で、2010年代前半は来場者数が70万人程度にまで落ち込みます。

 それがここ数年は再び100万人近くに復調を見せています。背景には、SNS映えする撮影スポットを求めてお出掛けする若い女性が増えていることが一因としてあるようです。

インスタに続々と画像アップ

 インスタグラムを検索すると、「#東京カメラ部」「#私の花の写真」といったハッシュタグを付けた河津桜の画像をアップしている女性のアカウントがいくつもヒット。東京をはじめ全国で見られるソメイヨシノに比べて満開を迎える時期が1か月以上も早く、また見ごろの期間も長いという特長が、家族連れや以前からの愛好家はもちろん、若い世代からも注目を集めているようです。

 期間中は100軒以上の店舗が並ぶほか、「伊豆の踊子」になりきる衣装貸し出しプランや、周辺寺院を巡る御朱印散歩なども実施中。18時~21時には町内各所で名木ライトアップも行われるので、夜までじっくり楽しめそうです。

ソメイヨシノに比べてピンク色が濃く、長く咲くのが特長の河津桜(画像:河津桜まつり実行委員会)



 河津駅までは、東京駅から直通の特急踊り子号で約2時間40分。 新幹線や在来線の場合は、JR熱海駅で伊豆急下田行きに乗り換えを。

 なお、新型コロナウイルスの影響を受けて「伊豆の踊子との記念撮影」が中止になるなど、変更になったイベントもあるので注意してください。

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