本物の肉よりおいしい? 誰でも気軽に「代替肉」を楽しめる「飲食チェーン」4選
地球環境への意識の高まりから、近年注目を集めている代替肉。そんな代替肉を気軽に食べられる都内チェーン店を四つ紹介します。都内のホテルでメニュー採用「代替肉」とは植物性タンパクなどを原料とし、肉の味・食感を再現して作られた食品です。この代替肉が今、注目を集めています。 その理由のひとつが地球環境への意識の高まりです。2013年における国連食糧農業機関(FAO)の発表によると、世界の温室効果ガスの総排出量のうち、なんと14%を畜産業が占めているとのこと。食肉の生産過程で、地球に大きな負担をかけていることが明らかになったのです。 このような畜産業の課題への対策として、牛や豚の肉を代替肉に置き換える動きが、アメリカなどで活発になっています。 そして日本でも、代替肉の導入例が出てきました。例えば5つ星ホテルとして名高い「パレスホテル東京」(千代田区丸の内)は、国内の代替肉開発メーカーであるネクストミーツ(新宿区新宿)による代替肉パティを使ったハンバーガーの提供をはじめています。 さらに、身近なチェーン店でも代替肉を使ったメニューが続々登場しているのです。今回は、代替肉メニューを東京都内で食べられる飲食チェーンを紹介していきます。 1.モスバーガー 代替肉メニューを提供するお店として最初に紹介するのは、日本発祥のハンバーガーチェーン、モスバーガー。国内の店舗数は合計1249、そのうち都内の店舗数は174にのぼります(2021年10月31日時点)。 モスバーガーで味わえるのは、大豆由来の植物性タンパクを使った、その名も「ソイパティ」バーガー。野菜ブイヨンで大豆臭さを消したり、サイズの違う大豆タンパクを混ぜて肉の食感を再現したりと、こだわり抜いています。 このうち今回紹介するのは、「ソイテリヤキバーガー」です。 ソイテリヤキバーガー。ソースの絡んだジューシーな大豆パティ(画像:マサト) 筆者も実際に食べてみましたが特に違和感を抱かず、「おいしいお肉のバーガー」として食べられました。パティが口のなかでホロリとほどけ、かみしめるとうまみを感じるのも、本物のお肉のようです。価格は380円と、通常のテリヤキバーガーと同様なのも魅力。 ちなみに、動物性食材や香りの強い野菜を使わず作られた「グリーンバーガー」もあるので、食べ比べてみるのもいいかもしれません。 2.ドトールコーヒーショップ2.ドトールコーヒーショップ 忙しいなかでもサッと立ち寄れる、ドトールコーヒーショップ。国内に有する店舗数は1078。(2021年9月末現在)都内には360もの店舗があります。 ドトールで食べられる代替肉メニューは、「全粒粉サンド 大豆ミート~柚子胡椒豆乳ソース~」です。 全粒粉サンド 大豆ミート~柚子胡椒豆乳ソース~(画像:ドトールコーヒー) 2020年9月、和風トマトソースを使った大豆ミートのサンドを出したところ、大きな反響がありました。そして2021年9月、リニューアルして販売開始したのが、柚子胡椒豆乳ソースのサンドです。 今回は大豆を主原料とした大豆ミートのハンバーグに、香味オイルを追加して改良。そこにきんぴらごぼうや柚子こしょうを使ったソースを合わせています。 ハンバーグは肉厚でまるでお肉のよう。大豆と思えないような満足感を得られます。きんぴらごぼうのシャキシャキ感と、ソースのよい辛みがいいアクセントです。どんどん食べ進められる組み合わせといえるでしょう。 3.カレーハウスCoCo壱番屋 大手カレーライスチェーンのCoCo壱番屋、通称「ココイチ」。国内に1253店舗(2021年2月末)、都内に170店舗を有しています。 カレーソースの辛さを調整したりトッピングを選べるのが特徴のココイチ。そんな同店のメニューにあるのが、「大豆ミートのメンチカツ」です。 ココイチベジカレー + 大豆ミートのメンチカツ。サクサクの衣のなかは、食べやすい大豆ミート(画像:マサト) 東京オリンピック・パラリンピックの開催を控えた2020年、多様なユーザーのニーズに対応すべく開発されました。卵や乳製品など、動物性の原材料を一切使わず作られています。 メンチカツを割ると、なかにはミンチ状の大豆ミート。食感としてはフカッと柔らかめで、メンチカツというよりややコロッケに近い印象を受けます。とはいえ揚げ物としてはソフトで食べやすいので、「豚カツはちょっと重いなぁ……」という人におすすめです。 同じく動物由来の原材料を使用していない「ココイチベジカレー」というカレーソースもあるので、組み合わせてみてはいかがでしょうか? 4.焼肉ライク4.焼肉ライク ひとりで気軽に焼き肉を楽しめるお店として、拡大しているのが焼肉ライクです。国内68店舗のうち、約半数の30店舗が都内に位置しています(2021年11月現在)。 焼肉ライクで食べられるのは、既出のものと違ってミンチの代替肉ではありません。冒頭でも触れたネクストミーツが開発した、焼き肉用の代替肉です。 2020年10月、渋谷宇田川町店で「NEXTカルビ」と「NEXTハラミ」が先行販売されました。その反響が大きかったことから、焼肉ライクはこれらの品の販売店舗を拡大していきます。なお、渋谷宇田川町店・新宿西口店によると、「NEXTハラミ」は現在提供を終了しているとのことです。 NEXTカルビ(画像:ダイニングイノベーション) さてNEXTカルビを頼むと、すでに加熱済みの肉のような見た目で提供されますが、少し焦げ目をつけましょう。口に運ぶとややポロポロする印象はあるものの、肉のような味わいを十分に感じられます。 牛や豚と比べて脂ぎっていないので、肉の脂が気になる人には食べやすいはず。またタンパク質も高いので、アスリートの人にもおすすめです。 有名飲食チェーンで使用されることで、代替肉がより身近なものとして感じられます。今回紹介したお店はいずれも都内に多くの店舗をもち、アクセスしやすいので、ぜひ試してみてください。
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