オーナーもスタッフも、誰も「猫の出自」を知らない猫カフェが目黒にオープン いったいなぜ?【連載】猫カフェを訪ねて(2)
愛くるしい猫、やんちゃな猫、怖がりの猫、泰然自若として仙人のような猫。どんな猫にも、生まれ育ちの物語がある――。猫好きによる、猫好きのための連載「猫カフェを訪ねて」。第2回は真っ白な空間で暮らす猫と人間の物語です。
真っ白な空間を行き来する、個性豊かな11匹
その猫カフェの店内は、一眼レフで撮った写真が「白飛び」してしまうくらい、壁も床も猫用ベッドも全て真っ白に統一されています。
絵画のキャンバスのような空間を行き来するのは、黒やキジトラ、茶白、ロシアンブルーなど、それぞれに違った個性を持つ11匹の猫たち。
ここは目黒区中町1丁目。東急東横線の学芸大学駅から12分の住宅地の路地奥に、「保護猫喫茶 necoma(ねこま)」はあります。
2020年8月13日(木)にオープンしたばかりの同店を運営するのは、運営会社PAG.TOKYO Inc.の小栗達矢さん・スズキユカさん夫妻と、店長の坂下礼香さん、それから猫好きのスタッフたち。
それにしてもなぜ、店内はこれほど真っ白なのでしょうか。そして11匹はそれぞれどこからやってきたのでしょうか。
「保護猫を飼う」選択肢を、より多くの人に
小栗さんとスズキさんによると、ここにいる猫たちは何らかの事情で人間に保護された、いわゆる保護猫です。
犬や猫の保護・譲渡活動を行うNPO法人リトルキャッツ(山梨県)から引き取ったという11匹は、来店客などから譲渡の申し出があるまでの時間をこの場所で過ごしています。
猫を飼おうと決めたとき、ペットショップやブリーダーから購入する以外に「保護猫を譲り受ける」という選択肢もあることは、昨今ようやく一般的になりつつあります。
しかし、
「まだまだ知らない人も少なくないというのが、いろいろな知人や友人と話していて抱いた僕たちの実感です。保護猫に興味がない人にもっと広く知ってもらうために、私たち自身にできるアプローチは何かを考えて始めたのがこのnecomaなのです」(小栗さん)

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