名だたるIT企業が渋谷に本社を構える合理的理由
2020年1月10日
知る!TOKYO渋谷には、IT系やアパレル系などの企業が多数所在しています。なぜ渋谷はこうした企業の「集積地」となったのか。消費者経済総研チーフ・コンサルタントの松田優幸さんが解説します。
名だたる大手企業が渋谷を選んだ
以前から渋谷は、IT系やクリエーティブ系の企業が数多く集まる街です。
IT系企業が集まったので、1990年代後半には「シリコン・バレー」を模倣して「ビット・バレー」と呼ばれていたほどです。2000年以降もこの流れは続きます。
アマゾン(目黒区下目黒)とライン(新宿区新宿)が2000(平成12)年に、グーグル(渋谷区渋谷)が2001年に日本展開をスタートさせた際、オフィスの拠点として最初に選んだのが渋谷でした。アップルジャパン(港区六本木)や日本マイクロソフト(港区港南)も、かつて渋谷区に本社を構えていたことがあります。
グーグルは2010年に1度渋谷を離れて六本木ヒルズ(港区六本木)へと移転しましたが、2019年、複合施設「渋谷ストリーム」に入居し、渋谷へのカムバックを果たしています。
日本のIT企業はどうでしょうか?
サイバーエージェント(渋谷区宇田川町)とミクシィ(同区東)は2019年11月に開業したばかりの「渋谷スクランブルスクエア」(同区渋谷2)に、 DeNA(同)は「渋谷ヒカリエ」に、GMOインターネット(同区桜丘町)は「セルリアンタワー」と「渋谷フクラス」(同区道玄坂)を選んでいます。
この国内大手IT企業4社は、いずれも東急グループの渋谷駅周辺の物件を選択しているのが特徴的と言えるかもしれません。

クリエーティブ系の企業にも目を向けてみましょう。
東急が進めた渋谷開発は、駅周辺のみならず南北へと大きく広がりを持っています。次の2物件が南北それぞれの中核的な存在となっています。
まず南側エリアの複合施設「渋谷ブリッジ」(同区東)ですが、ここには博報堂ケトルを筆頭にさまざまなクリエーティブ企業が入居。もう一方の北側エリア、「渋谷キャスト」(同区渋谷)には、ファッション系のクリエーティブ大手・ベイクルーズグループ本社などが入居しています。

New Article
新着記事
Weekly Ranking
ランキング
- 知る!
TOKYO - お出かけ
- ライフ
- オリジナル
漫画