おひとりさまブームに逆行? 「バーチャル家族」付きモデルハウス誕生、仕掛人の切実な狙いとは
「モデルファミリー付きモデルハウス体験会」なるイベントが、2019年11月17日(日)に行われました。主催企業いわく「現在は家族を持っていない人に、家族と暮らす幸せを感じてもらう」のが目的だそう。ついに疑似家族サービスまで登場した「令和スタンダード」に度肝を抜かれつつ、現地を取材してきました。
赤の他人3人による家族団らんとは果たして……
PR会社から送られてくる膨大な数のイベント情報メールを眺めていたところ、異様な異彩を放つタイトルが目に留まりました。
「家族とのリアルな生活体験ができる 世界初、『モデルファミリー付きモデルハウス』」
……モデルファミリー付きモデルハウス? 何でも、役者さんが演じる妻と娘(7歳)が出迎えるモデルハウスで、参加者(30代前後の未婚男性を想定)が父親役になりきって、家族とマイホームで過ごすことの喜び・楽しさを味わう「リアルなバーチャル家族体験サービス」なのだそう。
ついに時代は疑似家族を提供するまでに至ったのか。果たしてどんな男性がイベントに申し込んでくるのか、そしてバーチャル妻子とどのような時間を堪能するのか――。これは取材せずにはいられません。
イベント開催日は2019年11月17日(日)、「家族の日」という手の込みようです。現地で目撃した疑似家族3人によるのほのぼの団らんの様子をレポートします。

国分寺駅から徒歩10分ほどのところに建つ、端正なたたずまいのモデルハウス(小金井市貫井北町)。応募多数により厳正なる抽選で選ばれた5人の男性たちが、順繰りに現地入りして約20分間の疑似家族体験を行います。ちなみに参加費は無料です。
そのなかのひとり、江戸川区在住27歳の会社員男性は、日曜日にもかかわらず几帳面にスーツ姿で登場。
両親との3人暮らし。未婚。恋人はおらず、目下募集中なのだそう。
「ツイッターでこのイベントの告知を見つけて、家族や家庭という体験を一度はしてみたいと思って応募しました。自分が将来、必ず家庭を持てるという確信はないので……」
ちょっと意味深な参加動機を言い残し、モデルハウスのおしゃれな木製ドアを開けバーチャル妻子の待つ家の中へと足を踏み入れていきました。

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