TOKIO城島茂の24歳差婚から見る、中年男性が若い女性に夢中になる「からくり」とは?

  • ライフ
TOKIO城島茂の24歳差婚から見る、中年男性が若い女性に夢中になる「からくり」とは?

\ この記事を書いた人 /

エタノール純子のプロフィール画像

エタノール純子

芸能コラムニスト

ライターページへ

9月28日に結婚を発表た人気グループTOKIOのリーダー・城島茂さん。そのお相手が24歳年下ということもあり、現在話題を呼んでいます。芸能コラムニストのエタノール純子さんが中年男性が20代女性に夢中になる「からくり」について、持論を展開します。

「黒髪 = 古風で清楚」という価値観

 2019年9月28日(土)、人気グループTOKIOのリーダー・城島茂さんが結婚したことを発表しました。お相手は48歳の城島さんより24歳年下のグラビアタレント・菊池梨沙さん。ジャニーズきっての愛される「老い」キャラの城島さんの結婚は、その年の差だけでなく菊池さんが現在妊娠4か月という衝撃とともに「まあ、いろいろツッコミどころはあるけど、とにかく城島リーダーおめでとう!」といった祝福ムードに包まれています。

幸せな結婚のイメージ(画像:写真AC)



 しかしこのおめでたいはずのニュースを聞いて、なんとなく胸がざわついた女性は相当数いたのではないでしょうか。私が20歳前後だった頃、自分の倍ほどの年齢であるおじさんからアプローチされるという場面に遭遇した女性が、決して珍しくなかったためです。

 それは21歳の大学生のとき、赤提灯系のカウンターしかない飲み屋でアルバイトをしていた頃。その飲み屋に、40代前半の常連男性がいました。小さな会社の経営者で、独身を謳歌して平日でも深夜遅くまで飲み歩いている人。その人に最初に会ったとき、私が言われたのは「今時、黒髪って清楚で古風な感じでいいね」という言葉でした。

 私は黒髪でショートカットだったため、その人の目には「世間知らずでスレていない」ような子どもに見えたのだと思いました。断っておきますが、私は別に清楚でも古風でもなく、本当に普通です。しかし、その人の「清楚で古風な女の子」像は膨らみ続け、次第に「今時珍しい、自分と価値観が同じ女の子」へと変わっていきました。それがいつしか恋心につながったのでしょうか、詳細は省きますが、最後には求婚めいたアプローチまでされました。

非ギャル、すなわち「古風な女の子」?

 城島リーダーは結婚会見で菊池さんのことを「古風な女性」と表現しました。そのことに対し、インターネット上には「芸能界でグラビアやる女が古風なわけないだろう」という声も聞かれます。

幸せな結婚のイメージ(画像:写真AC)



 しかし私がかつて「古風」と評されたように、おじさんは、若い女性に驚くほど低い「古風ハードル」を与えているのです。

・髪の毛を染めていない
・ほんの少しでも料理ができる
・メイクや服装がナチュラル
・早く結婚したがっている
・「親を尊敬している」「ネットが苦手」という発言をする
・箸の持ち方が変ではない
・字がきれい

など、いわゆるギャルっぽくない印象であれば、簡単に「古風」として見てしまうのがおじさんなのではないでしょうか。またギャルへのガラパゴスな偏見も相まって、「ゆきぽよとかみちょぱのような、強めのギャルっぽくなければ清楚で古風!」という安直な価値観があるような気がしてなりません。

「昔のことを知っている」で高評価

 思えば大学という空間は、アラフォー以上の男性が20歳前後の女性を評価する格好の場所。私が大学在学時にも、自分の父親ほど年の離れた男性教授とやけに親しくする女子学生を見たことがありました。

 総じて教授と女子学生は授業やゼミを通して交流が深まるわけですが、男性教授の中には「若いのに昔のことや古い音楽をよく知っているね」という彼女たちの知識量に目を付けて、特定の女子学生をひいきにするタイプがいました。その教授が女子学生に恋心を抱いていたのかどうかは知る由もないですが、女子学生側も明らかに教授に気に入られたい素振りをしていました。

 たとえばゼミの飲み会後のカラオケで歌うのは、若者が聴くようなヒットソングではなく昭和の懐メロ。八神純子の「みずいろの雨」を歌ったあとに、「日本酒を頼んでもいいですか」などと言って、教授のノスタルジーを誘いつつ「自分は他の女子学生とは違うぞ」との特別感をアピール。たとえば、聞いてもいないのに目をこすりながら「昨日、徹夜でゼミの勉強をしてて……」と今時の大学生には珍しいとでも言わんばかりの「真面目さ」を語り出す――もちろん教授に聞こえるように、です。

城島リーダーは、社会的地位がありお金もある

 その女子学生は、教授という社会的地位のある存在に気に入られることで承認欲求を満たしているように思えました。なんというか、「同級生なんて子どもで付き合えない」と言ってしまうようなタイプ。おじさんに気に入られる自己愛の塊と、「昔のことを良く知っている、好奇心が旺盛な学生」を気に入るおじさんの寵愛がハマった形は、割と大学で見られました。

幸せな結婚のイメージ(画像:写真AC)



 こう書くと彼らの関係性は健全そのものですが、卒業間近になってその女子学生が教授の家にひとりで泊まりに行ったと、同じゼミの子から聞いたときには「ああ、やっぱりか」という感想しかありませんでした。その後のふたりがどうなったのかわかりません。

 私には23歳のときに出会った一回り上の夫がいます。ふと「夫は50代になったとき、40代にさしかかる自分を捨てて、20代前半の女の子と再婚するとか言い出さないだろうか」との考えがよぎることがあります。一回り下では飽き足らず、もしかしたら城島さんのように二回り下を求めるのではないか、と。しかし夫は言います。

「50代になる頃の二回り下なんて本当に子どもで無理。城島リーダーは妻と生まれてくる子どもで、子育てと孫育てを同時にするんだろう。10代から芸能界という特殊な環境でトップを張ってる人はそれくらい、一般人の2倍3倍の人生を歩んでむしろ普通なんじゃない? 一般人が安易にマネしちゃダメだけどね」

 なるほど。そもそも子育てと孫育てのスタートを同時に切れるほどの財力や肉体的な若さ、人間的魅力、国民的人気、社会的地位がある城島リーダーだからこそ24歳年下と結婚するんだよなあ、しかも農業とサバイバル能力も半端ないし。そう考えると「中年男性が若い女性に夢中になる」という一般論に落とし込むことすら意味をなさないかも、と妙に納得したのでした。

関連記事