アリ?ナシ? 働き方改革で注目「テレワーク」、最新調査で7割以上が関心 その理由とは

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アリ?ナシ? 働き方改革で注目「テレワーク」、最新調査で7割以上が関心 その理由とは

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転職相談サービスを手掛けるワークポートが行った「テレワーク」に関するインターネット調査で、テレワークを行いたいと考えている人が、7割以上に上ることがわかりました。いったいなぜでしょうか。

関心層「子育てや家族のサポートができる」

 転職相談サービスを手掛けるワークポート(品川区大崎)が同社サービスを利用する全国の転職希望者413人を対象に行った「テレワーク」に関するインターネット調査で、テレワークを行いたいと考えている人が、7割以上に上ることがわかりました。

テレワークのイメージ(画像:写真AC)



 テレワークとは情報通信手段を使って場所にとらわれない就労形態のことで、現在約2000の企業や官庁が取り組んでいます

 調査の期間は2019年8月6日(火)から8月13日(火)までで、「思う」「どちらかといえば思う」「思わない」「どちらかといえば思わない」の4択で実施。

 その結果、「思う」「どちらかといえば思う」が73.6%、「思わない」「どちらかといえば思わない」が26.4%となりました。

「思う」「どちらかといえば思う」と回答した304人はその理由について、通勤時間のカットによるプライベートの充実を挙げました。

 一方、「思わない」「どちらかといえば思わない」と回答した109人からは、仕事と生活の境界線が曖昧になるとの懸念がうかがえました。また、テレワークという働き方自体を知らないといった声も多く、認知度の低さを表す結果ともなりました。

 テレワークを行いたい/行いたくない理由は、次のとおりです。

●テレワークを行いたい理由
・通勤時間がなくなれば、スキルアップや私生活の充実化を図ることができる(20代男性、システムエンジニア)
・働き方の自由度が広がるため(40代男性、コンサルタント)
・生活状況に応じた仕事のスタイルをしてみたい(40代男性、システムエンジニア)
・保育園のお迎えなど、子育てや家族のサポートができるため(30代男性、システムエンジニア)
・父が半身不随のため介護が必要だが、テレワーク可なら実家からでも仕事ができる(40代男性、システムエンジニア)

●テレワークを行いたくない理由
・仕事とプライベートのメリハリをつけたいから(20代男性、事務)
・家に仕事を持ち込みたくないから(20代男性、機械系エンジニア)
・離れた場所ではコミュニケーションが取りにくいため(40代男性、クリエイター)
・どのような仕事内容なのか分からないから(20代女性、接客)
・テレワーク自体知らない(40代女性、管理)

 このような結果から、柔軟な働き方が容認されることで働き手の幅も広がると考えられます。

「定着にはまだまだ時間かかる」

 ワークポートは今回の結果を受けて、

「政府には東京オリンピック・パラリンピックに向けた取り組みだけでなく、働き方改革のひとつとしてテレワークを普及させる狙いもあります。しかし今回の調査結果から、テレワークの導入率は極めて低いことが明らかとなりました。その一方で、テレワーク制度の利用を希望する声が多く見受けられたことから、企業がテレワークの導入を検討するペースが労働者の希望に追いつけていない様子がうかがえました。働き方改革が開始され多様な働き方を容認する動きが活発になりましたが、今回の結果を見るとテレワークが定着するまでにはまだまだ多くの時間を要しそうです。

 7月に東京都で行われた東京オリンピック・パラリンピックに向けた朝の通勤ラッシュ緩和実験では、鉄道利用者はわずか3%の減少にとどまる結果となりました。しかし今後テレワークが広く普及することになれば東京オリンピック・パラリンピック期間内はもちろん、その後の電車内混雑も緩和され、多くの人感じている朝の通勤ストレスを大幅に解消することができます。また、今まで育児や介護など何らかの理由で働くことができなかった層に対し就業の機会を創出することができ、多様な働き方を選択できる自由度も高まるでしょう。企業には、残業時間の減少や有給休暇の取得だけでなく、働き方そのものを変える制度が求められているのではないでしょうか」

とのコメントを寄せています。

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