フリマアプリなどの商品撮影、「100均グッズ」で簡単にグレードアップ! 「3つのコツ」を達人に教わってきた

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フリマアプリなどの商品撮影、「100均グッズ」で簡単にグレードアップ! 「3つのコツ」を達人に教わってきた

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アーバンライフ東京編集部

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ネットショップ開設やネットオークション、フリマアプリが気軽になった今、魅力的な商品写真が撮影できたら、「世界」が広がるかもしれません。ネットショップがつくれるECサービスの運営を行うストアーズ・ドット・ジェーピーの講座を取材し、達人の撮影テクニックを学びました。

商品を個人で販売したい! そんな時に必要な「ブツ撮り」ノウハウとは?

 自分がつくったものを販売したり、いらなくなった商品を販売したり。ネットショップ開設やネットオークション、フリマアプリが以前にも増して身近になりました。

商品撮影を行う様子(左)と、撮影した写真(右)(2019年5月31日、高橋亜矢子撮影)



 購入者に商品の情報を正確に伝えるため、必要になるのが「商品写真(ブツ撮り)」ですが、どう撮ればいいものか、悩む人も少なくないのでは。

 スマートフォンカメラの画質は飛躍的に上がり、便利な機能も沢山増えましたが、それでも、食事や風景、人物などの撮影とは勝手が少し異なるように思います。

 そんな「商品写真」、もし身近な道具だけでささっと撮影できるようになるとしたら――。商品をわかりやすく、より魅力的に撮れたら、多方向に世界が広がるかもしれません。

 ……というわけで、商品撮影の3つのコツを達人に教わってきました。はじめにお伝えすると、撮影に必要な道具はカメラ以外、100円ショップで購入が可能です。

撮影は「くもり」がベスト! カメラと被写体の位置関係で気をつけることは?

 向かったのは、誰でも簡単にネットショップがつくれる「STORES.jp(ストアーズ・ドット・ジェーピー)」の運営を行うストアーズ・ドット・ジェーピー(渋谷区東)のオフィス。同社では、定期的にネットショップのオーナーを集め、講座や交流会を行なっています。

 この日の講座は、カメラマンの出川光(でがわ こう)さんによる「自宅で・スマホで撮る、商品写真の撮り方講座」。自宅でも気軽に商品撮影するための、ノウハウの説明と実践が行われました。

 まず、撮影の際、注意すべきなのが「縦横まっすぐに、カメラを水平にすること」だと出川さんは話します。無意識で構えた時、カメラは斜めになりがちなのだとか。被写体(アイテム)に対して、カメラが「水平」になっていることを必ず確認してから撮影すると、それだけグッと仕上がりが変わるそうです。

カメラは、被写体(アイテム)に対し、水平に(2019年5月31日、高橋亜矢子撮影)



 採光の方法にも重要なポイントがあるといいます。光の具合がベストなのは「くもりの日」。晴れの日に撮影したい場合は、窓にトレーシングペーパーを貼るなどの方法で、光を調整するのがおすすめのこと。自然光は左、もしくは右から取り入れ、自身は光を背にしないように立つのがポイントといいます。

「窓側に、被写体をセッティングすると撮影しやすくなります」(出川さん)

 また、撮影する写真ごと、その写真で何を撮りたいのか、写真の「チャームポイント(魅力)」をどこと考えるのか、狙いを定めて撮影することが大切と話します。

模造紙でカンタン! 「ホリゾント(背景用の幕や壁)撮影」とは

 商品撮影の方法は大きく分けて3つ、「ホリゾント(背景用の幕や壁)撮影」「真上写真」「イメージカット」だといいます。

 まずは「ホリゾント撮影」。大まかにいうと、白色の背景が広がる空間に、アイテムを置き、撮影する方法です。専用の幕や壁が必要そうに思える方法ですが、実は100円ショップで販売されている「模造紙」で実現可能とのこと。

「ホリゾント撮影」を行う様子(2019年5月31日、高橋亜矢子撮影)



「もし、模造紙が薄い場合には、2枚重ねにして、端をホチキスで止めたり、マスキングテープで止めたりして使うのがおすすめです」(出川さん)

 方法は以下のとおりです。

1.机とイスを準備する
2.机からイスにかけて、模造紙をたわませるように敷く
3.模造紙を、重しやマスキングテープなどで固定する
4.アイテムを置き、撮影する

 模造紙はたわませすぎず、角のないL字型のような形で固定し、アイテム(被写体)は底面の真ん中に置くのがポイントといいます。実際に試してみて、「こんなに身近なアイテムで、この撮影方法が可能だったのか!」と驚きました。

 そんな「ホリゾント撮影」、特に有効なのは、立体的な商品の全体像を伝える時だといいます。

衣服などの形状が伝わりやすい! 「真上写真」の方法とは

 次は「真上写真」。字面のごとく、真上から撮影する方法です。この方法で撮影すると「アイテムの平面的な形状が、はっきりと伝わります」と出川さん。トレーナーやTシャツ、ワンピースなど、洋服の形状を伝える際にも、有効といいます。

「真上写真」をする様子(2019年5月31日、高橋亜矢子撮影)



 こちらも、撮影には模造紙を使用します。先と異なるのは、模造紙を「足元」に敷くこと。その上に商品を置き、真上から撮影します。

 ポイントは、撮影の際、カメラの画面を確認しながらシャッターを押すこと。もしも画面が見えない場合は、椅子や脚立に登って撮影するのが良いそうです。

 こちらも、実際に試してみて、「この方法、至ってシンプルでありながら、アイテムの形状がはっきり伝わるので、さまざまな用途に使えそう」と感じました。

意外なアイテムが活躍! 「イメージカット」とは

 最後に「イメージカット」。アイテムの「雰囲気」を伝えることをメインとした手法といいます。ここで出川さんが取り出したのは、カラーペーパー、透明なグラス、マシュマロ、ガラス瓶や荷札など。どれも100円ショップで購入したもので、これらを利用するだけで一気に、さまざまなイメージの写真が撮影可能になるといいます。

マシュマロを用い、「イメージカット」を試みる様子(2019年5月31日、高橋亜矢子撮影)



 たとえばマシュマロ。無造作に散らし、その上にイヤリングを載せたところ、一気に可愛らしい世界観が出来上がりました。意外なものから出来上がった予想外の写真に、この日集まっていたメンバーからは歓声が湧き上がりました。

 使う小物は、マシュマロなど、既存のジャンルに囚われず自由な気持ちでセレクトするのが良い一方で、迷ったら「白」か「透明」を使うのがおすすめとのこと。もし、色を入れたい場合には、アイテム(被写体)に入っている色を使うのが良いそうです。

「画像の加工はスマホで行うと良い」 その理由は?

 最後に、撮影した画像の調整についてです。大切なのは、「スマホで見た時に、どう見えるか」を確認することといいます。理由は、スマートフォンでサイトを閲覧するユーザーが非常に多いから。

「スマホでの見た目とパソコンでの見た目はやはり少し違ってきてしまうので、私は、作業する際に、スマホからの見え方を必ず確認します」と出川さん。

 写真の編集も、スマートフォンで行うのがおすすめといいます。アイフォンの既存の機能を使う場合には、ライト調整機能の中の「露出」の項目で調整するのが良いとのこと。「コントラスト」や「ハイライト」でも調整できるのですが、調整に伴い、プロダクトの色が変わる可能性があるためといいます。

 また、撮影方法について、さまざまな例を見て、「インプットを増やすことが大事」とも話します。ちなみに出川さんが頻繁に閲覧しているのは、写真検索サービス「Pinterest(ピンタレスト)」。ここで見つけたアイデアを参考にしながら、新しい撮影方法を試行錯誤していると話します。

 以上の商品撮影の方法は、仮にすぐに使う必要がなくとも、知っておくと、今後何かの際に便利かもしれません。ネットを介したさまざまなコミュニケーションが、個人発信で可能な時代だからこそ。気になった人はぜひ、自宅で実践してみることをおすすめします。

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