訪れる街から住みやすい街へ進化!恵比寿ガーデンプレイスの子ども連れ定番スポット

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訪れる街から住みやすい街へ進化!恵比寿ガーデンプレイスの子ども連れ定番スポット

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日野京子

エデュケーショナルライター

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再開発の進む東京都心。その先駆けとして商業・住居・イベント空間をセットで再開発したのが恵比寿ガーデンプレイスです。実は、子どもと楽しめる施設も充実しています。エデュケーショナルライターの日野京子さんが解説します。

 新宿副都心、お台場、六本木ヒルズ、そして現在も再開発が続く東京都心。東京に住んでいても、しばらく足が遠のいているとすっかり街並みが変わっていることも珍しくありません。

 街をアップデートする再開発事業ですが、今では当たり前の形になっている「ビジネス街」「商業施設」「住居施設」「イベント開催が行える空間」をセットにした再開発事業の先駆けとも言えるのが「恵比寿ガーデンプレイス」です。

恵比寿ガーデンプレイス(画像:photoAC)



 今でこそ恵比寿は大人の街というイメージが定着し、デートコースの定番としてあげられていますが、昭和60年代まではサッポロビールの工場がありました。都心の一等地にビール工場があったというと、子どもにとっては信じられないことかもしれません。

 再開発事業もバブル経済期からバブル崩壊の時期、昭和から平成に重なり、子どもにとっては「学校の社会で習う時代」かもしれませんが、40代以上の世代は「恵比寿がガラリと変わっていったのをリアルタイムで見た」人たちでもあります。

 世代によって受け止め方も違う恵比寿駅周辺は、意外にも子どもも楽しめる施設が存在しています。そこで今回は、親子で社会科見学気分で散策し、休日を過ごせるスポットをご紹介していきます。

ビール工場から華麗なる転身を遂げた街

ビール(イメージ画像:photoAC)

 恵比寿の歴史を語る上で欠かせないのが「サッポロビール」です。

 前身である日本麦酒醸造が1887(明治20)年に、玉川上水の分水として江戸時代に整備された三田用水もある、現在の渋谷区と目黒区にまたがる当エリアにビール工場を構えました。

 そこで作られたヱビスビールがそのまま駅名、そして地名となるほど会社とのつながりが強い街です。工場ができた明治期はまだ郊外だった恵比寿駅周辺も、東京の人口増加や大都市化へ変貌を遂げました。

 「都心にあるビール工場の街」は工場の老朽化問題もあり、移転閉鎖そして「ビール工場の街」のカラーを色濃く残す街の再開発事業へ進んでいきます。

 恵比寿工場の閉鎖と東京都の恵比寿地区再開発が発表となった1987(昭和62)年は、くしくも恵比寿工場が設置されてから100年目の節目の年でもありました。

再開発事業の先駆的な存在

 再開発の目玉である恵比寿ガーデンプレイスは1994(平成6)年に開業し、サッポロビール本社、オフィスビル、商業施設、高層マンションが集まる現在の再開発事業の雛型のような施設です。

 オープン当初はインターネットが発達する以前でしたが、テレビや雑誌などのメディアを通じて大々的に取り上げられ瞬く間に東京のホットスポットの仲間入りを果たしました。

恵比寿ガーデンプレイス

 恵比寿駅にある動く歩道「恵比寿スカイウォーク」に乗ると現れる恵比寿ガーデンプレイスは、複合施設エリアとして広く知られる同エリアの顔です。

ジョエル・ロブション(画像:株式会社フォーシーズ プレスリリースより)

 敷地内には、ヨーロッパの古城のような外観のフレンチの超一流レストラン「ジョエル・ロブション」や、エントランスパビリオンのからくり時計といった「日本にいながらヨーロッパ気分に浸れる」建物が点在しています。

 シックな建物の統一感は洗練された雰囲気を演出し、夜のライトアップも有名です。

ヱビスビール記念館

ヱビスビール記念館(画像:サッポロホールディングス プレスリリースより)

 恵比寿ガーデンプレイスの目玉の一つである「ヱビスビール記念館」は、無料で入館可能な施設ですが、ブランドコミュニケーターによる有料ガイドツアーに参加すると2種類のヱビスビールの試飲ができます。

 ソフトドリンクも用意されているので、子どもたちが参加しても「楽しみ」が待っているので、親子で楽しくビール製造の歴史を学べます。

 時節柄、現在は予約制かつ回数や人数を減らしツアーを敢行しています。

東京都写真美術館

東京都写真美術館(画像:photoAC)

 「東京都写真美術館」は世界的にも珍しい、公立の写真美術館です。日本初の写真や映像に特化した美術館として1995(平成7)年に正式開館しました。

 地下1階、地上3階の美術館は複数の展覧会が開催され、内容も数ヶ月ごとに変わります。気になる展覧会が行われるかチェックして見てください。

 風景や人物写真だけでなく、前衛的な作品も多く、大人に比べると先入観なく鑑賞できる子どもと芸術談議に花を咲かせてみてはいかがでしょうか。

 感染予防の観点から、同美術館では入場制限を行い事前予約を推奨しています。

2024年に30周年を迎える恵比寿ガーデンプレイス

 バブルの好景気時期に計画が立ち上がり、バブル崩壊後の不況期にオープンと、日本経済の荒波を越え、ビール工場から洗練されたスポットへと大変身を遂げた恵比寿エリア。

 晩秋から冬にかけてはイルミネーションが点灯し「映えるスポット」としても有名です。

恵比寿ガーデンプレイス夜景(画像:photoAC)

 大人の街のイメージがありますが、昭和から平成の歴史の流れをリアルに感じる貴重な施設で、子どもも一緒に「都心再開発の金字塔」を体感してみてはいかがでしょうか。

■恵比寿ガーデンプレイス
住所:東京都渋谷区恵比寿4-20
電話:03-5423-7111
アクセス:JR・東京メトロ日比谷線 恵比寿駅より徒歩約7分(恵比寿スカイウォーク利用)

■ヱビスビール記念館
住所:東京都渋谷区恵比寿4-20-1
電話:03-5423-7255
アクセス:JR・東京メトロ日比谷線 恵比寿駅より徒歩5分(恵比寿スカイウォーク利用)

■東京都写真美術館
住所: 東京都目黒区三田1-13-3
電話:03-3280-0099
アクセス:JR・東京メトロ日比谷線 恵比寿駅より徒歩約10分(恵比寿スカイウォーク利用)

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