明治時代から存在した「電燈装飾」!東京イルミネーションの歴史と現在

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明治時代から存在した「電燈装飾」!東京イルミネーションの歴史と現在

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日野京子

エデュケーショナルライター

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明治時代に始まった冬の風物詩、イルミネーション。90年代から人気の定番スポットから一味違う企業主体のものまで、さまざまな種類があります。2022年に開催される一味違うイルミネーションについて、エデュケーショナルライターの日野京子さんがご紹介します。

あっという間に12月になり、2022年も残りわずかとなりました。慌ただしく年末年始を迎えるなかで、ほっと一息つけるのが街を彩るイルミネーションの輝きです。東京の夜も四季のなかで最も美しく輝く季節です。

星空がモチーフの「HIBIYA Magic Time Illumination 2022」(画像:東京ミッドタウンマネジメント株式会社リリースより)



 すっかり冬の風物詩になったイルミネーションですが、日本での歴史は意外と古く明治時代にまで遡ります。

 国内産業の競争や発展を目指して行われた内国勧業博覧会で、会場を電灯で飾ったのが始まりとされています。

 開催された1907(明治40)年に上野公園で行われた東京勧業博覧会 の資料に「イルミ子ーション」(子はネと読む)と記載されており、実はイルミネーションという言葉は100年以上前から使われているのです。

 今回は、東京都内でおすすめのイルミネーションをご紹介していきます。

『東京勧業博覧会案内』精行社出版部1907年刊(引用画像:国立国会図書館デジタルコレクションより抜粋して作成)

●表参道の冬の風物詩

 LEDライトの普及により、イルミネーションの規模も年々大きくなっていますが、平成初期から冬のイルミネーションの代表格として人々の心をつかんだのが表参道です。

過去開催の様子(画像:photoAC)

 冬の枯れ木となったケヤキ並木に付けられたイルミネーションは、寒々とした冬に温かみを感じさせるとメディアや雑誌でもデートスポットとして大きく取り上げられました。

 商店街が主催となり1991年に試験点灯、1992年から本格的にイルミネーションが始まりました。

>>関連記事:80~90年代のクリスマスソングは、なぜ私たちの胸を強く締め付けるのか?

 しかし、当時はまだイルミネーションがあちこちで行われていたわけではありません。見物客が表参道に多く集中してしまい、渋滞などの問題が取り沙汰されたことも。

そのため1998年以降一旦中止となり、2009年に復活するまでの10年間、表参道でイルミネーションは行われていませんでした。

周囲のお店のディスプレイも相まって華やか(画像:photoAC)

 現在、都内のイルミネーションを語る上では欠かせない表参道のケヤキ並木。今年は「表参道 フェンディ イルミネーション2022」として12月1日から12月29日まで点灯予定(低木のみ)です。

 30年前の主役だった白熱電球から消費電力の少ないLEDライトへ変わったこともあり、より多くの電飾で飾られ華やかな雰囲気を感じることができます。

「表参道 フェンディ イルミネーション2022」
開催場所:原宿駅前神宮橋交差点~表参道交差点
TEL:03-3406-0988(原宿表参道欅会)
開催期間:開催中〜2022年12月29日(木)
点灯時間:日没~22:00
アクセス:東京メトロ銀座線・千代田線・半蔵門線 表参道駅より徒歩2分
東京メトロ千代田線・副都心線 明治神宮前〈原宿〉駅より徒歩3分
JR山手線 原宿駅より徒歩6分

●斬新な「青の洞窟 SHIBUYA」

 3年ぶりのリアル開催となる「青の洞窟SHIBUYA」は、渋谷駅すぐとアクセス抜群で、渋谷公園通りから代々木公園ケヤキ並木を彩るイルミネーションです。

 他のイルミネーションとは異なり、青一色という異色のコンセプトが人気を集め、320万人の来場者を記録した年もあります。

過去開催の様子。代々木公園ケヤキ並木の入り口(渋谷側)。(画像:日清フーズ株式会社リリースより)

 2022年は12月8日より、代々木公園ケヤキ並木の会場に巨大なクリスマスカードが設置され、イルミネーションマッピングによりオルゴールの音楽に合わせてメッセージが浮かび上がる予定です。

青系統の電飾約60万個を使用した個性際立つイベントは他とは趣向が異なるため、SNS映えが期待できそうです。

過去開催の様子。代々木公園ケヤキ並木の入り口(原宿側)。(画像:日清フーズ株式会社リリースより)

 過去開催の様子。代々木公園ケヤキ並木の入り口(原宿側)。(画像:日清フーズ株式会社リリースより)

「青の洞窟 SHIBUYA」
開催場所:渋谷公園通りから代々木公園ケヤキ並木
開催期間:2022年12月8日(木)~12月25日(日)
点灯時間:17:00~22:00
アクセス:JR・東京メトロ・京王井の頭線・東急各線 渋谷駅より徒歩1分

●長期間開催する日比谷ミッドタウン

 都内のミッドタウンでは趣向を凝らしたイルミネーションが行われますが、その中でも日比谷ミッドタウンでは2月14日まで「HIBIYA Magic Time Illumination 2022」を開催中です。

 今年の冬は “心躍る瞬間” をテーマに、名作映画や演劇の楽曲がBGMに使用されています。

イエローグリーン、ブルーグリーン、ブルーと、オーロラのように変化し街を彩る「HIBIYA Magic Time Illumination 2022」(画像:東京ミッドタウンマネジメント株式会社リリースより)

 イルミネーションは日比谷ミッドタウンを中心とした以下のエリアで実施されています。

 ・HIBIYA AREA ILLUMINATION(日比谷仲通り)
 ・HIBIYA WINTER SQUARE(日比谷ステップ広場)
 ・PARK VIEW WINTER GARDEN(東京ミッドタウン日比谷6Fパークビューガーデン)
 ・Nordic Christmas in HIBIYA Chanter~妖精ニッセたちのクリスマス~(日比谷シャンテ)
 ・帝国ホテルのクリスマスツリー&イルミネーション

 ミッドタウン周辺を散策したり、食事やショッピングをしたりしながら、各エリアの華やかなイルミネーションを楽しむことができます。

クリスマスツリーの点灯は12月25日までですが、イルミネーションは2月14日まで開催を予定しています。

波打つ幻想的な光と、心躍る映画音楽の演出が楽しめる(画像:東京ミッドタウンマネジメント株式会社リリースより)

「HIBIYA Magic Time Illumination 2022」
開催場所:日比谷仲通り/東京ミッドタウン日比谷
TEL:03-5157-1251
開催期間:開催中~2023年2月14日(火)
点灯時間:17:00~23:00
アクセス:東京メトロ千代田線・日比谷線 ・都営地下鉄三田線 日比谷駅直結

寒い冬だけの特権

 寒い冬は外を歩くのもためらってしまいますが、都内ではイルミネーションで街を彩るイベントが行われています。

 LEDライトの登場でますます幻想的かつ独創性に磨きがかかっています。冬だけに味わえる特別な風景を見に、街歩きに出かけてみませんか。

参照:
国会図書館 東京勧業博覧会資料

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