読書離れの若者がハマるかも? 都内「映える」図書館2選

若者の読書離れが問題視されている現在。そんなときだからこそ「図書館が舞台の作品」と、都内にある若者向けの図書館を紹介します。


若者の読書離れ

 スマートフォンの普及で、若者たちはTwitterやYouTube、TikTokを見ることが多くなり、読書離れが問題視されています。

 特に読書率が低いと言われているのが、高校生と大学生です。コロナの影響で自宅で過ごす時間が増えたこともあり、小中学生の読書率は上昇。しかし高校生と大学生はあまり変化がありませんでした。

 小中学生は学校での「朝の読書時間」が設けられていることもあり、高校生や大学生に比べると本に触れる機会があります。しかし、高校生になると部活動やバイト、友人との時間、受験勉強など、読書以外に時間をとられがち。勉強に必要な読書も、現在はインターネット上で小説のまとめサイトが存在するため、実際に本を読まなくても内容が把握できてしまいます。

図書館で本を借りる人のイメージ(画像:写真AC)



 そんな厳しい状況のなか、意外にも学生にウケているのが

「図書館が舞台の作品」

です。

 そこで今回は、特に注目を集めている作品をふたつ紹介します。さらに

「静かにしなきゃいけない。堅苦しい。本を読まなきゃいけない」

という図書館のイメージをガラッと変える、東京都内の図書館もピックアップしました。

1.『図書館戦争』シリーズ

 まず初めに、学生にウケている「図書館が舞台の作品」をふたつ紹介します。

 ひとつ目は、これまでに漫画化・アニメ化・実写映画化されてきた、有川浩さんの大人気SFシリーズ『図書館戦争』です。

『図書館戦争 図書館戦争シリーズ (1) 』(画像:角川書店)

 物語の舞台は、公序良俗に反する表現を取り締まる「メディア良化法」が成立した2019年。さまざまな創作物が検閲されるなか、唯一抵抗していた組織がありました。それが図書館です。

「図書館の自由に関する宣言」の下、国内で発行された本を守り続ける図書館。そこで図書隊として勤務しているのが、本作の主人公・笠原郁(かさはら いく)です。

 高校生のとき、あるひとりの図書隊に助けてもらった郁は、図書隊に入隊。エリート部隊の図書特殊部隊に配属され、奔走します。

 実際に存在する「図書館の自由に関する宣言」からできあがった本作。物静かな図書館というイメージを覆す、SFなストーリーにグッと引き込まれます。また、郁が探している相手との恋模様も見どころです。

2.『本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~』

 次に紹介するのは、ライトノベル界で話題の『本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~』です。

『本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~』(画像:TOブックス)



 こちらは小説投稿サイト「小説家になろう」で投稿されていた作品が、書籍化されたもの。作者は香月美夜さん。「このライトノベルがすごい!2022」では、女性部門ランキング第1位を獲得しました。

 不運な事故に遭い亡くなってしまった本好きの女子大生が、異世界に住む5歳の少女・マインに転生するところから物語は始まります。しかも、異世界には本が存在しません。彼女が転生した世界は、識字率が低かったのです。

 そんな現状に落ち込むマインでしたが、「ないなら自分で作ればいい」と決意。異世界で図書館司書を目指し、本作りから始めていきます。

 異世界転生ものと、わりとベタな始まりなのですが、本作りや異世界での生活、世界観は緻密で読み応えたっぷり。本はこんな風に作られているのかという勉強にもなったり、大好きな本のために突き進んでいくマインの行動力に勇気をもらえます。

 今回紹介したふたつの作品には、ある共通点があります。それは

「つまらない図書館を非日常の世界に変えた」

ということ。若者が感じている

・堅苦しい場所
・居づらい場所

というネガティブなイメージを、SFや異世界の世界にしたことで、「何だこれ?」と若者の興味を引いたのでしょう。そして、何より映像化されているというのも、大きな影響を与えています。

 図書館が舞台となっているため、この2作品を所蔵している館も多いはず。せっかくの機会なので、お近くの図書館で読んでみてはどうでしょうか。

 次は、東京都内にある若者向けの図書館をふたつ紹介します。

1.武蔵野プレイス(武蔵野市)

 東京都内にある若者向けの図書館のひとつ目は、武蔵野プレイス(武蔵野市境南町)です。

武蔵野市境南町にある武蔵野プレイス(画像:(C)Google)

 武蔵境駅南口徒歩1分のこちらは、図書館の他に生涯学習支援・市民活動支援・青少年活動支援という四つの機能を持った複合施設として2011(平成23)年に開館しました。

 この図書館の特徴は、まず丸みを帯びた白い建物という図書館らしくない外観。知らない人には、ここが図書館だとは思えないほど、不思議な外観になっています。

 内装も変わっていて、1階にあるカフェを中心に吹き抜けでつながった構造。なかに入ると人の声が聞こえてくるのですが、吹き抜けの効果で声が柔らかく響くため、あまり気になりません。

 この施設には青少年フロアというものがあり、飲食をしながら友人同士で話をしたり、テーブルゲームが楽しめたりします。さらに、音楽スタジオやダンススタジオも完備。1日心地よく過ごせる滞在型の図書館として、幅広い世代が利用しています。

2.国際子ども図書館(台東区)

 ふたつ目の図書館は、国際子ども図書館(台東区上野公園)です。

台東区上野公園にある国際子ども図書館(画像:(C)Google)



 上野駅公園口徒歩10~15分の距離にあるこちらの図書館は、1906(明治39)年に建てられた帝国図書館が始まり。戦後、国立図書館へと名称が変わり、2000(平成12)年に国立の児童書専門図書館として生まれ変わりました。

 レンガと石造りで建てられた、お城のような外観。高級感漂うシャンデリアや、繊細な装飾が施された内装も魅力的です。館内にいると、どこかの貴族になったかのような気分が味わえます。

 こちらの図書館は利用者への貸し出しはありません。しかし、日本だけでなく、世界中の児童書が所蔵されているので、幼い頃に読み聞かせしてもらった絵本や、子どもの頃に夢中になって読んだ本など、昔の思い出に浸れるでしょう。

※ ※ ※

 今回紹介した以外にも、魅力的な図書館はたくさんあります。まずは皆さんの近くにある図書館に、足を運んでみてはいかがでしょうか。今まで気づかなかった新たな発見があるかもしれません。


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