『テニスの王子様』でおなじみ？ 知られざる「有明コロシアム」の歴史とは

　1999（平成11）年から週刊少年ジャンプ（集英社）で連載が始まった『テニスの王子様』。2001年にはテレビアニメも始まり、その後もミュージカル化や実写映画化など勢いは止まりません。現在では女性を中心に人気を集めています。

「テニプリ」の愛称でおなじみの同作は、中学のテニス部が舞台です。アメリカ各州のジュニア大会で4連続優勝した主人公の越前リョーマが、青春学園のテニス部に入部。全国大会優勝を目指して仲間たちと切磋琢磨（せっさたくま）し、強豪校のライバルたちに挑み成長していきます。

　主人公たちが激闘を繰り広げた全国大会準決勝四天宝寺戦、全国大会決勝立海戦の会場のモデルとなったのが、有明コロシアム（江東区有明）と言われています。2009年には「テニプリフェスタ2009」が有明コロシアムとイベント広場で行われました。

　そんな有明コロシアムですが、実際のテニス大会はもちろん、そのほかにもライブ会場などとしてよく使用されています。

　有明コロシアムは有明テニスの森公園のなかにあるセンターコート（セミハードコート1面）です。観客席の数は約1万席で、スライド式開閉屋根のため、全ての天候で使用可能。

　そのほかにも有明テニスの森公園には、

・ショートコート
・インドアコート
・野外コート

があり、国際級のテニス競技施設となっています。

　また、車いす席98席、車いすトイレ13か所、授乳室3か所などバリアフリー設備も豊富で、誰でも観戦を楽しめるようになっています。

　最寄り駅は

・りんかい線：国際展示場駅から徒歩約8分
・新交通ゆりかもめ：有明駅から徒歩約8分
・新交通ゆりかもめ：有明テニスの森駅から徒歩約8分

　で、乗用車やバイク、自転車で行く人には駐車場が完備されています。

　開設は1987（昭和62）年で、総工費は約50億9000万円。3年後には工事を行いスライド開閉式屋根に改築され、どのような天候にも対応できるようになりました。

　なお、有明テニスの森公園の完成前、この場所には東雲（しののめ）ゴルフ場がありました。同ゴルフ場が開場したのは1952（昭和27）年で、1981年に閉鎖しています。

　さて開設以降、さまざまなテニス競技のメインコートとして使用されてきた有明コロシアムですが、今までどのような大会が行われてきたのでしょうか。

　有明コロシアムは、

・全日本選手権（国内大会）
・楽天ジャパンオープンテニス（国際大会）
・東レパンパシフィックオープンテニス（国際大会）

など、大きな大会のメインコートとして使用されています。

　また記憶に新しいのが、コロナ禍で1年遅れの開催となった東京2020オリンピックです。テニス競技の会場にも有明コロシアムが使用され、大きな盛り上がりを見せました。

　さらに、テニスだけではなく他競技の大会でも使用されてきました。

　バレーボールではワールドグランプリや日本国内のリーグ戦などの会場となっていたり、バスケットボールやフットサルの大会にも使用されたりしています。

　そのほかにも格闘技会場として使用されることも多く、過去にはプロレスやボクシング、K-1などの試合が行われてきました。

　有明コロシアムではスポーツ競技以外にも、イベントやライブなどが開催されています。

　2012年には前述の『テニスの王子様』の大運動会イベントが開催され、有明コロシアムで熱いバトルを繰り広げました。

　米米CLUBのコンサートツアー「ANTI SHARISHARISM～右脳と左脳の恋物語～」東京公演の会場となったほか、尾崎豊のライブにも使用され、尾崎は2日間で2万人を動員し、伝説のライブとなりました。

　2016年には、超人気アイドルグループ「欅坂46」初のワンマンライブもここ有明コロシアムで行われています。

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　このように有明コロシアムではテニスの大会はもちろん、数多くのライブやイベントなどが行われてきました。施設の設備も充実していてとても魅力があります。

　有明コロシアム周辺には大人気スポットである、お台場も近くにあるのでデートや友達と遊びに来た際には一度有明コロシアムに寄ってその臨場感を味わってみてはいかがでしょうか。