品川発の1時間プチ旅行 路線バス「品97」系統で楽しむ山手線内側の知られざる風景とは
2020年10月9日
お出かけ東京都心の移動は鉄道を使う人が大半ですが、時間に余裕があるときはバス移動もおすすめです。今回取り上げるのは都営バス「品97」系統。いったいどのような道のりなのでしょうか。まち探訪家の鳴海侑さんが解説します。
鉄道の利便性が生む「悩み」
東京都心で仕事や遊びをするとき、移動を挟んでも1時間弱の空きがあるといった「スキマ時間」が生まれることがあります。
また、東京都心の移動は鉄道を使う人が大半です。すると地下鉄の移動が多かったり、地上でもJR山手線の移動が多かったりして、つい飽きてしまうことがあるかもしれません。

そこで今回、ゆっくりと時間を過ごしたり気分を転換してみたりする移動として、「路線バス」を1路線紹介したいと思います。
品川駅高輪口始発「品97」系統とは
東京の南のターミナルで近年再開発が盛んな品川駅周辺。そんな品川駅の高輪口から出て、歩道橋を渡って右手に「品川駅高輪口」バス停の5番乗り場と7番乗り場があります。
5番乗り場から発着するのは五反田駅始発で品川駅高輪口や麻布十番駅を経由して六本木ヒルズに至る「反96」系統。そして7番乗り場から発着するのが、品川駅高輪口始発で新宿駅西口へ向かう「品97」系統です。

山手線で約20分かかる品川から新宿の間を「品97」系統は約1時間で結びます。ちょうど移動時間を抜いても、1時間弱時間があるというときにおすすめのバス路線です。
品川駅高輪口を出たバスはまず第一京浜を北上。泉岳寺交差点で左折します。
この交差点を右折すると実は高輪ゲートウェイ駅に通じています。高輪ゲートウェイ駅から泉岳寺の間、第一京浜のすぐ東側は実は明治の終わり頃までは海岸線で、海岸ギリギリのところを東海道本線の列車が走っていました。
交差点を左折すると正面が泉岳寺(港区高輪2)で、境内には「忠臣蔵」で有名な赤穂浪士の墓や赤穂浪士の記念館があります。
バスはその泉岳寺の前を今度は右に曲がり、丘を登ります。すぐに丘は登り切り、頂上付近には交差点が。その交差点を左に曲がった先に高輪皇族邸(高輪1)があります。
こちらは、2019年から2020年にかけて赤坂御所を正式な仙洞御所に改修するまでの間、「仙洞仮御所」として上皇・上皇后がお住まいになっていました。新宿方面から「品97」系統に乗ると高輪皇族邸の横を通過します。

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