都内に「名水百選」スポットがあった! 国分寺駅から歩いて20分、秋の湧水地の魅力とは
2021年11月16日
知る!TOKYO多摩地域中部に位置する国分寺市に、全国「名水百選」に選ばれた「お鷹の道・真姿の池湧水群」があります。その魅力について、地形散歩ライターの内田宗治さんが解説します。
多摩地区の代表的な湧水ポイント
崖下近くや斜面から、こんこんと水が湧き出て、そこを源流として、澄み切った小川の流れが始まるといった湧水ポイントが、多摩地区にはいくつかあります。
その代表的なスポットが、1985(昭和60)年、環境庁(現・環境省)による全国の「名水百選」にも選ばれた「お鷹の道・真姿の池湧水群」(国分寺市)です。JR中央線国分寺駅から歩いて20分ほどで行くことができます。

お鷹の道とは、江戸時代に尾張徳川家の鷹狩の場だったことに由来して名付けられた散策路で、傍らに真姿の池からのせせらぎが並行しています。
真姿の池は、平安時代に絶世の美女とうたわれた玉造子小町が重い病に苦しんでいた際、国分寺の薬師如来の導きに従ってこの池の水で体を洗うと、元の美しい姿に戻った伝承からの命名とされています。
すぐ近くに武蔵国分寺跡があるので訪れる人も多く、駅前など何か所か案内板も立てられています。
季節によって変化する湧水量
あまり知られていませんが、湧水地の散策は秋がうってつけの季節です。
例年、湧き出る水の量が最も多くなるからです。秋の長雨の後など、水量が豊かで水流も速くなり、あたりに生気があふれているように感じます。

筆者(内田宗治、地形散歩ライター)はこの近くに十数年前から住んでいるので、真姿の池周辺の湧水状況を、ほぼ毎日目にしてきました。例外の年もあるのですが、冬や夏ですと概して湧水量が少なくなります。
湧き水や井戸水は通常の水道水よりも「夏は冷たく冬は暖か」なのでそれを実感するにはいいのですが、湧水の流れに勢いがないので、見ているこちらも何となく元気が出てきません。
とはいえ、夏の水辺はやはり涼しげですし、寒い冬の日は、水温が外気より温かなので、水面から湯気がゆらゆらと出ていて趣があります。
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