上京男子25歳が女性社長に決死の告白! ドラマ『SUPER RICH』が描く、恋愛と仕事の「現代らしさ」

  • ライフ
上京男子25歳が女性社長に決死の告白! ドラマ『SUPER RICH』が描く、恋愛と仕事の「現代らしさ」

\ この記事を書いた人 /

ふくだりょうこのプロフィール画像

ふくだりょうこ

ライター

ライターページへ

2021年秋ドラマの注目作『SUPER RICH』(フジテレビ系)。江口のりこさん主演の本作では、現代の東京を生きる人々にとっての恋愛とは何か、仕事とは何かといった示唆があふれています。ライターのふくだりょうこさんが、本作の見どころを解説します。

華やかなばかりが東京ではない

 毎週木曜22時から放送中のフジテレビ系ドラマ『SUPER RICH』。

ドラマ『SUPER RICH』公式サイト(画像:フジテレビ)



 主人公は江口のりこさん演じる、電子書籍を手掛けるベンチャー企業「スリースターブックス」の社長・氷河衛(ひょうが まもる)。

 大学時代に知り合った一ノ瀬亮(戸次重幸さん)と共に立ち上げたスリースターブックスは順調に成長を続けていました。

 そんなときに行われた、インターン採用試験。専門学生の春野優(赤楚衛二さん)も応募者でしたが、不運が重なり、試験に遅刻してしまいます。春野は衛にどうしても受けさせてほしいと頼み込みますが、拒絶され……。そこで露呈したのはお金に対する価値観の違い。

 しかし、そんな衛も一ノ瀬の突然の裏切りに窮地に立たされることに。

 どん底から這い上がることになったスリースターブックス。そこには、春野の姿もあり……!?

 2020年のテレビ東京系ドラマ『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』で話題となった赤楚さんと町田啓太さんとの再共演もあり、注目度の高いドラマです。

近年増えてる? 女性社長モノ

 最近、よく目にする女性が社長を務めるドラマ作品。

 2021年秋クールだと『最愛』(TBSテレビ系)で吉高由里子さんが実業家の役を演じていますし、前クールでは、『推しの王子様』(フジ)で比嘉愛未さんが乙女ゲームを手掛けるベンチャー企業の社長役を務めていました。

 松たか子さんが『大豆田とわ子と三人の元夫』(フジ)で住宅建設会社の社長役を演じていたのも記憶に新しいところです。

東京で働く女性のイメージ(画像:写真AC)



 ベンチャーという点もあるかもしれませんが、これまでの「社長」のイメージを覆すような彼女たちの姿は、共感と応援の気持ちを湧き立たせてくれます。

 そして人間味にあふれているのも特徴のひとつかもしれません。

『SUPER RICH』の衛はクールなように見えて、優しく情にあふれる役どころです。ただ、作中で衛は憧れの先輩で大手IT企業「MEDIA」取締役の島谷(松嶋菜々子さん)から「経営者の決断は情に流されてはダメ」と忠告されていました。

 実際に、衛が情に流されたことで会社はますます窮地に追い込まれます。

 が、そんな衛だからこそ、損得抜きで付いてきてくれる社員がいたのも事実。ワンマンではなく、血の通った経営をすることが理想なのだということを暗に伝えられているような気がします。

手に職を、と上京した春野

 そんな衛を慕い、なんだかんだでスリースターブックスへの入社をもぎったのが春野です。

 実家の経営状況が厳しく、手に職をつけるために東京の専門学校へと進学しました。バイト代をやりくりしながら生活をする日々でしたが、スリースターブックスのインターン募集が学歴不問だったということから、人生を変えるために意を決して応募したのです。

 家族思いの春野は、たびたび実家に電話をかけています。

 そのやりとりから家族の仲が良いことが分かって思わずほっこり。ただ、家族にも楽をさせてあげたい、少しでも多く稼げるようになりたい、ということから上京してきたよう。

 一旗揚げる、ではありませんが、やはり一発逆転の場所として選ばれるのは東京なのかもしれません。物価も家賃も高い東京で苦しみながらも成長していく春野は応援したくなる存在です。

大切な人のためのヒーローに

 新進気鋭のベンチャー企業が舞台のドラマ、ですが、苦境から少しずつ立ち直ろうとしている過程を描いているため、華やかさとはちょっと違います。

 その中にはさまざまな現代の問題も。

 特に強烈だったのは、4話での町田さん演じる宮村空がかつて勤めていた会社でのパワハラシーンです。

「お前は無能だ」「生きてる価値ないんだよ」と土下座をさせるなどひどい状況でした。極限状態のときに空が会ったのが衛でした。空の状況を聞いた衛は、すぐに空の会社に電話をして辞めさせ、「うち、おいで」とスカウトしたのです。

上司の理不尽なパワハラのイメージ(画像:写真AC)



 しかし、ここに来て、コンペでかつての上司・宍戸と再会することに。上司との対峙に、空は再びかつての自分のように膝を折りそうになります。

……というか、宍戸のパワハラがあまりに幼稚すぎて腹が立ってしまいます。とは言え、幼稚だから、暴言や力でしかねじ伏せられないのです。そんな会社の行く末が心配になるところですが……。

 宍戸の言葉に屈してしまいそうになったところにやってきたのが、衛でした。別に宍戸を痛い目に遭わせるわけでも大逆転でもない。でも、空のことを大切に思っていることが分かる言動は何より空の心を打ったはずです。

職場恋愛の新しい描き方

 第4話では衛に対して思いを募らせた春野と空がそれぞれ衛に思いを告げます。

 ドキドキの三角関係に突入するのか……?

「氷河衛」という名前のように、どこか愛に対して閉ざしがちなところがある衛。それを、優しい名前を持つ春野や空が癒やすことになるのでしょうか。

 尊敬し合い、互いを尊重するオフィスラブは、これから新しいスタンダードになっていくかもしれません。

関連記事