誰もが知ってる「チロルチョコ」 製品誕生の歴史は日本の現代史そのものだった
わずか3cm × 3cmの小さなチョコレート、チロルチョコ。これまで累計400種類以上が発売されたこの商品をたどると、日本の現代史が見えてきます。
1979年以来、400種類以上を発売
これまでに発売された種類は400以上。小さな正方形のひと口チョコとして1979(昭和54)年に登場以来、日本を代表するお菓子に成長した「チロルチョコ」。誰でも一度は食べたことがあるはずです。

チロルチョコ(千代田区外神田)のウェブサイトを開くと、ズラリと歴代商品の一覧が。見ているだけで楽しくなりますが、そのときどきの流行や世相を捉えた懐かしいラインアップに、だんだん歴史年表を眺めているような気分になりました。ひょっとして、日本の現代史をおさらいするのにも役立つかも。
そこで今回は、在宅勤務(テレワーク)の息抜きに、歴代チロルチョコの顔ぶれから垣間見える昭和・平成・令和の日本の世相を振り返ってみることにします。
2.5平方センチから3平方センチへ
チロルチョコが現在の形(正方形)で発売されたのは前述の通り1979(昭和54)年。1962年の誕生当初は三つの正方形がくっついた、「三つ山横長」型のチョコを1個10円で販売していました。

しかしオイルショックに伴う物価の上昇で1974(昭和49)年に20円、1976年に30円へ値上げ。
すると売り上げに陰りが見え始めます。子どもが買える価格設定だった「10円に立ち返ろう」という2代目社長の号令で、横長を小さな正方形に改め、1979年にリニューアル発売。新たな味も登場し、その人気は全国へと広まりました。
ちなみに、チロルチョコが現在の3cm × 3cmのサイズになったのは1993(平成5)年から。それまでメインの売り場だった駄菓子店の数が減りゆくなかで、3代目社長がコンビニエンスストアへの進出を決意。バーコード表示に対応すべく、それまでの2.5cm × 2.5cmから少し大きく生まれ変わったそうです。
サイズの変遷(へんせん)にもまた歴史あり、といったところでしょうか。
それでは、毎年40種類前後が登場するという「味」はどうでしょうか。同社ウェブサイトにある、過去商品一覧ページ「チロルコレクション」を見ながらたどります。

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