枯山水の庭園をイメージした空間! 「ホテル雅叙園東京」のラウンジがリニューアル

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枯山水の庭園をイメージした空間! 「ホテル雅叙園東京」のラウンジがリニューアル

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アーバンライフトーキョー編集部

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館内まるごと芸術品であるかのような、日本美あふれる「ホテル雅叙園東京」。その1階中央部に位置するカフェラウンジ「パンドラ」は、屋内1階にありながら「絶景」を楽しめる空間です。2019年2月にリニューアルが完了し、より一層和の風合いが高まりました。

じゅうたんで「水」を、和シックな家具で「岩や石」を表現

 JR目黒駅西口から5分ほど坂を下った場所にある「ホテル雅叙園東京」。一歩足を踏み入れるとそこは、まるで竜宮城のよう。日本文化の贅を尽くした、豪華絢爛な世界が広がっています。

ホテル雅叙園東京1階にある「招きの大門」。カフェラウンジ「パンドラ」はこの門をくぐった先にある(2019年2月20日、高橋亜矢子撮影)



 そんな同ホテルの1階中央部に位置するのが、景観抜群のカフェラウンジ「パンドラ」です。見上げれば、5階の天井まで続く開放的な吹き抜け。側面を覆う大きなガラス張りの窓の先には、滝が流れる、風流な日本庭園が広がっています。

リニューアルされたパンドラの様子。奥に見える滝は、日没の頃にライトアップされる(画像:ホテル雅叙園東京)
開放的な吹き抜けは、建物の天井まで続いている(2019年2月20日、高橋亜矢子撮影)

 2019年2月に改装を完了し、より一層「和」の風合いが高まりました。リニューアルコンセプトは「枯山水の庭園」。白砂の砂紋やうねり紋をアレンジしたデザインのカーペットで「水」を、無彩色やゴールドの和シックな家具で「岩や石」を表現しているのだとか。

パンドラを俯瞰で見た様子。枯山水の庭園をイメージしている(画像:ホテル雅叙園東京)

 なおリニューアル後も引き続き、ラウンジ内にはグランドピアノが設置されており、1日4回演奏が行われます。時間は、14:00~、15:00~、16:00~、17:00~。いずれも約30分間の演奏です(やむを得ず休演となる場合もあり)。

「パンドラ」で楽しめる代表的メニューとは?

 代表的メニューも健在です。

コーヒーか紅茶が選べる「アフタヌーンティーセット」2800円。税、サービス料は別(画像:ホテル雅叙園東京)



「アフタヌーンティーセット」は、前菜やサンドウィッチ、季節のデザートのほか、お好みのケーキを選ぶことが出来、紅茶かコーヒーのいずれかが付いてきます。

「グルメバーガー」1800円。税、サービス料別(画像:ホテル雅叙園東京)

 厳選した和牛100%のパテを贅沢に使用した、ボリューミーな「グルメバーガー」も満足度満点。ミニサラダなども付いてきます。

「冷製ローストビーフ」3800円。税、サービス料別(画像:ホテル雅叙園東京)

「冷製ローストビーフ」は、黒毛和牛のロース部分を使用し、じっくり時間をかけて焼き上げた逸品です。なお今回のリニューアルに伴い、このローストビーフを用いたローストビーフサンドやオードブルメニューが、新たなメニューとして加わったそうです。

重厚なひのきの一枚板で作られたバーカウンター(2019年2月20日、高橋亜矢子撮影)

 また、平日は22:00まで、土日祝日は22:30まで営業している同ラウンジでは、アルコールを楽しむことも可能です。ラウンジの入り口付近には、長さ5メートルにもおよぶ、ひのきの一枚板のバーカウンターが設置されており、その脇には日本酒のタワーが煌々と輝いています。

バーカウンターの脇には日本酒のタワーも置かれる(2019年2月20日、高橋亜矢子撮影)
バーカウンターの後ろに置かれた江戸切子の器も美しい(2019年2月20日、高橋亜矢子撮影)

「贅をつくしどんな人にも分け隔てなく楽しめる料亭を」

 ホテル雅叙園東京の歴史は古く、1928(昭和3)年、創業者 細川力蔵が芝浦にあった自宅を改築し、純日本式料亭「芝浦雅叙園」を創業したことに始まります。

 芝浦雅叙園は、本物の味を提供することにとことんこだわった高級料亭でしたが、次第に時代の担い手は一部の上流階級から大衆へと変化。そんななか細川氏は、庶民や家族連れが気軽に入れるような料亭を目指し、1931(昭和6)年に「目黒雅叙園」を開業させました。

「訪れる人が本物の芸術に酔いしれ、夢見心地になるような空間をつくりたい」という思いのもと、訪れた人たちに目でも楽しんでもらおうと、芸術家たちが描いた壁画や天井画、彫刻など、破格ともいえる豪華絢爛な装飾で彩ったのだとか。

 当時の建造物の多くは、1991(平成3)年の目黒川の河川工事に伴い取り壊されましたが、うち約2500点の美術工芸品は、修復作業ののち、現在の施設へ移設されています。

エントランスからラウンジへ続く回廊を歩きながら、美術工芸品を楽しむことができる(2019年2月20日、高橋亜矢子撮影)



 また、1935(昭和10)年に建造された、旧目黒雅叙園の3号館である通称「百段階段」は現在もなお、同ホテル唯一の木造建築として健在。2009(平成21)年3月には、東京都の有形文化財に指定されました。

 そんな「雅叙園」の名前の由来は、中国の言葉「文雅叙情(ぶんがじょじょう)」であると伝えられています。文雅叙情とは「教養人や趣味人が1日いても飽きずに優雅に過ごせること」を意味するのだとか。

 時は流れ、姿かたちは変わりましたが、現在もなおホテル雅叙園東京は、文雅叙情というにふさわしい世界観で、わたしたちを非日常へといざないます。

夜のパンドラの窓の外の景色。滝の音も聞こえてくる(2019年2月20日、高橋亜矢子撮影)

 少し贅沢に過ごしたい日。開放感のある場所で、時間をゆっくりと噛みしめたい時。滝を横目に見ながら、このラグジュアリーなカフェラウンジでのひとときを過ごしてみるのはいかがでしょうか。

●カフェラウンジ「パンドラ」
住所:東京都目黒区下目黒1-8-1 ホテル雅叙園東京 1階
アクセス:南北線、都営三田線、東急目黒線、JR山手線「目黒駅」西口から徒歩5分
営業時間:平日10:00~22:00(L.O.21:30)、土日祝日9:00~22:30(L.O.22:00)
席数:132席(バーカウンター8席を含む)
TEL:03-5434-3858

※予約は受付していません。
※サービス料が13%かかります。
※掲載の情報は全て2019年3月時点のものです。

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