ペリー襲来で海防強化を指揮――大谷亮平演じる「阿部正弘」が作り、残したものをご存じか【青天を衝け 序説】

“日本資本主義の父”で、新1万円札の顔としても注目される渋沢栄一が活躍するNHK大河ドラマ「青天を衝け」。そんな同作をより楽しめる豆知識を、フリーランスライターの小川裕夫さんが紹介します。


ペリー襲来が幕府に及ぼしたもの

 大河ドラマ「青天を衝(つ)け」は、俳優・吉沢亮さんが演じる渋沢栄一が主人公です。1840(天保11)年という幕末に生まれた渋沢は、動乱の渦中で多感な時期を過ごしました。

2021年のNHK大河ドラマ『青天を衝け』のウェブサイト(画像:NHK)

 幕末期、徳川将軍体制は大きく揺らぎました。そのターニングポイントになったのはマシュー・ペリーの襲来でした。黒船と称された艦隊を率いて開国を迫るペリーに対して、長らく鎖国を維持してきた幕府は右往左往するばかり。「青天を衝け」の作中でも、幕府の混乱が描かれています。

 幕府はペリーの言い分を飲む形で1854(嘉永7)年に鎖国を解きます。この判断を下したのが、大谷亮平さんが演じる阿部正弘でした。

 阿部は一度目のペリー襲来で海防強化が急務と考えていました。そこで、江戸湾沖に防衛拠点の建造を指示します。阿部が建造を指示した防衛拠点は、御台場(おだいば)と呼ばれました。

求められた西洋砲術と高島秋帆

 現在、お台場は臨海副都心として開発が進み、フジテレビやデックス東京ビーチ、ダイバーシティ東京といったオフィスや娯楽施設、ショッピングモールなどが並んでいます。しかし江戸時代に築造された御台場は完全な軍事施設で、現在のような人が集うような場所ではありません。

 江戸防衛の必要性から御台場を築くことを決めた阿部は、佐賀藩が担当していた長崎警備を参考にして品川御台場の建設を進めました。

現在のお台場周辺の様子(画像:写真AC)

 御台場には外国船を打ち払うための砲台が設置されることになりましたが、当時の武士たちにとって西洋砲術は未知の技術です。そこで白羽の矢が立ったのが、「青天を衝け」では玉木宏さんが演じる高島秋帆(しゅうはん)でした。

 高島は西洋砲術を学び、佐賀藩などに砲術の指南役を務めていました。高島は徳丸ヶ原で砲術演習を実施。こうした経緯から、現在の徳丸ヶ原は板橋区高島平という町名になったとも言われています。

 結局、2度目のペリー襲来で阿部は開国を決断。しかし開国間もない1857(安政4)年に阿部は急死してしまい、幕府のその後を見届けることはできませんでした。

明治維新後の激流を乗り切った阿部家


【画像】阿部正弘が建造を指示した「御台場」の変遷

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