コロナ禍にオンラインゲームを始めたら、子ども時代にハマった「ボンバーマン」を思い出した話

東京で暮らし、働く男性たちは、日々何を見て何を思いながら過ごしているのでしょう。イラストレーターでライターのズズズ(zzz)さんが、自身の「何でもない今日」をイラストともに切り取ります。今回のテーマは「オンラインゲーム」。


ボンバーマンに熱中した90年代

「今日さ、お前んちでボンバーマンしようぜ!」

 私(ズズズ。イラストレーター、ライター)が小学生だった90年代。学校帰りによくこのような会話をしていました。

 私の家は男ふたり兄弟だったからか、ファミコン、スーパーファミコン、ゲームボーイ、ニンテンドー64、プレステ、セガサターンなどたくさんのゲーム機がそろっていて、毎日友達の家と自分の家を行き来して充実した放課後を過ごしていました。

 友達と4人でボンバーマンをプレイしていて、私が連勝し過ぎたため友人のひとりが「お前とはもう一生ボンバーマンしねぇ!」とキレてコントローラーを床に叩きつけた話は今でも地元へ帰ったときの良い酒のつまみになっています。

小学生時代、何でもない日々は今思えば特別な時間だった(画像:ズズズさん制作)



 友達とゲームをしていると母親が「チューペットあるから持っていきな~」と階下から呼んでくれる。たまにゲームをし過ぎていると宿題をしなさいと注意される。

 あの頃は毎日同じ時間の繰り返しに思えていて、それが特別な時間とは感じませんでした。

 それでも社会人となり、地元の名古屋から東京に出てきた今思い返してみると、とても素敵な思い出に感じられて、どこかセンチメンタルにもなります。

大人になり、ゲームをしなくなった

 20年以上が過ぎてゲームをあまりしなくなりました。

 それでもひとり暮らしの家にはプレステ4(PS4)が置いてあります。昔プレイしたファイナルファンタジーのシリーズ15作目が発売されるから買ってみるかという気持ちで以前に購入したものです。

 それ以降は特にハマるゲームもなく、PS4はゲーム機というよりはBlu-rayや動画配信サービスで映画を見るために使っていました。

 そんなある日、ニュース記事か何かでオンラインゲームというワードが目に留まり、今は家でコントローラーをふたつつないでプレイするのではなく、オンラインで友達や世界中の人と一緒にプレイするのかと技術の進歩に驚きました。

 特に東京で周りの友人たちとゲームの話をすることもなかったのですが、本当に何となくといった気持ちでとりあえず「Dead by Daylight(DbD)」というサバイバルホラーゲームを4年程前に購入しました。

 本田翼など有名な人もプレイしていて、YouTubeのゲーム実況というものを初めて見て、面白そうだと思ったことがきっかけです。

「DbD」は4人のサバイバー(生存者)とひとりのキラー(殺人鬼)に分かれてプレイするオンラインゲームです。

 ゲームは世界中のプレイヤーとマッチングすることで開始されます。ミッションは殺人鬼に捕らわれることなく閉塞されたマップ内にある発電機を五つ修理し、脱出ゲートの電源を回復させて脱出することです。

 脱出が成功すればサバイバーの勝利、脱出の妨害に成功すればキラーの勝利という非常にシンプル、故に依存性の高いゲームです。

「一緒にやらない?」友人の誘い

 ひとりで世界中のプレイヤーとゲームをする感覚は新鮮でとても楽しかったのですが、私はこのゲームがあまり得意ではなく、1年ほどでプレイするのをやめていました。

 それから数年たって、都内から地方へ移住した友人から連絡がありました。

「確かDbDやってたよね?クロスプレイが解禁されたし、金曜日の夜に一緒にやらない?」

 クロスプレイとは、ゲーム機を跨いで一緒にプレイできる機能です。それまで友人はNintendo SwitchでDbDをプレイしており、私はPS4を使っていたため一緒にプレイすることができなかったのです。

 仕事から帰ってPS4の電源を入れ、友人とLINE通話をつなげる。テレビ画面には自分と友人以外の3人のプレイヤーとのマッチング待機画面が映し出される。

「そっちはまだ寒いですか?」

 何となく私がそう言うと、傍らに置いたスマホから

「まだ全然寒いですね。そっちはもう暖かい日もあるみたいですね」

と友人の声が響く。遠く離れていてもそれぞれの家で同じゲーム画面を見ながら通話をする。そんな時間がとても心地良い。

 それからお互い社会人でなかなか時間がとれないのですが、たまに空いた時間に一緒にプレイするようになりました。

まるであの頃のような友人との時間

 ゲームが開始されるとプレイに集中して、待機時間は

「実は転職考えていて、こんな勉強してるんだ」
「最近釣りにハマっててさ」

なんて会話をする。

ゲームの待機時間、何気なく交わす友人との会話も大切な時間になった(画像:ズズズさん制作)



 不思議なことに2020年のコロナをきっかけに地方の友人と交流する機会が増えたように思います。

 正直、男同士でただ電話をするだけというのは少し恥ずかしくてためらってしまいますが、オンラインゲームというクッションで、そのハードルが低くなっているのかもしれません。

 なかなか外出もできず、人と交流する機会も減っている昨今だからこそ、この時間はとても有意義に感じます。そして、友人から連絡が来るたびにあの頃を思い出すのです。

「今日さ、お前んちでボンバーマンしようぜ!」


【コロナ禍】オンラインゲームする若者が激増

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