日本人の「インフルエンザ対策」は明治時代の中ごろまで「おまじない」だった!
2021年3月7日
ライフかつての日本では、明治の中頃までインフルエンザに「まじない」で対抗していたのをご存じでしょうか。ルポライターの昼間たかしさんが解説します。
「スペイン風邪」という名の教訓
世界で猛威を振るう新型コロナウイルスで、東京でも多くの人たちが不安な日々を過ごしています。しかし、不安のなかにも希望は存在しています。長い歴史を見れば、人類は疫病の流行に何度も見舞われつつも、それを克服してきたことが明らかだからです。
例えば、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)と比較してよく紹介される「スペイン風邪」。これはA型インフルエンザウイルスの感染症で、1918(大正7)年から1920年まで流行。全世界で6億人が感染、死亡者は4000~5000万人に達したと言われています。日本でも約5700万人の人口の半数近くが罹患(りかん)し、死者は40万人あまりとなりました。
新型コロナウイルスの感染者数はいまだ増加していますが、スペイン風邪に比べて感染拡大を抑えられています。その背景には医学が発達するとともに、マスクや手洗いなどの衛生観念が広く浸透していることが挙げられます。最近の報道では、マスク着用を呼びかける当時の啓発ポスターも紹介されています。
ちなみにスペイン風邪の流行時はインフルエンザウイルスの存在自体が未知であり、ウイルスが初めて人から分離されたのは1933(昭和8)年のことです。
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