もはや下戸も無視できない? アサヒビールが度数「3.5%以下」製品の拡充に乗り出したワケ
2020年12月18日
ライフアサヒビールはこのたび、アルコール度数3.5%以下の商品を拡充することなどを盛り込んだ「スマートドリンキング宣言」を発表しました。国内大手の酒類メーカーのこの宣言、果たしてどのような狙いがあるのでしょうか。
コロナ禍で激変したライフスタイル
私たちの暮らしや働き方にさまざまな変化をもたらした、2020年の新型コロナ禍。
例えば、「3密」回避のために政府が推奨した時差通勤や在宅勤務(テレワーク)。これにより、東京を始め大都市圏で当たり前だった朝晩の満員電車はかなり緩和されました。
デスクワーク中心の会社員にとって、毎日の出勤は必ずしも業務に必須ではないということを、今回身をもって知った人も少なからずいるでしょう。コロナがもたらした変革は、こうした外形的なものだけにとどまりません。
緊急事態宣言(東京は2020年4月7日~5月25日)以降しきりに言われた「不要不急」の自粛期間は、何が不要で何が必要かをそれぞれがあらためて考え、可能な範囲で自分の生活をより心地良いものにしようとする態度を人々に醸成する契機になったと言えそうです。
これまでの当たり前を見直すことになった一例として今回挙げたいのが成人、とりわけ社会人にとって日常の1コマだった「飲み会」や「飲酒」への向き合い方です。
「飲み会なくなってホッとした」の声
忘年会や新年会、歓送迎会など職場の会合には、その場にいるほぼ全員が「取りあえずビール」と足並みをそろえて同じものを注文するなど、長らく培われてきた独特の文化がありました。

しかし、コロナ禍で多くの開催が見合わされた今、
「(従来型の)飲み会の場が苦手だったからちょっとホッとしてる」
「体質に合わないのに無理して強いお酒を飲むのはつらかった」
「お酒はやっぱり自分の好きなように飲むのが一番」
といった声もしばしば聞かれます。
ニューノーマルな暮らし方が人々の意識下で浸透しつつあるなか、酒類メーカー大手のアサヒビール(墨田区吾妻橋)は2020年12月10日(木)、飲み方の多様性を広げる新たな考え方として「スマートドリンキング」宣言を発表しました。
「お酒を飲む人・飲まない人、飲める人・飲まない人、飲みたいとき・飲めないとき、あえて飲まないときなど、さまざまな状況や場面で“飲み方”の選択肢を拡大し、多様性を受容できる社会を実現する」と掲げる今回の宣言。
その狙いや意図を尋ねると、アルコール業界が目指す今後の展望が見えてきました。
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