火山の噴煙は高さ8300mに 大陸誕生のロマン漂う「西之島」をご存じですか【連載】東京無人島めぐり(最終回)
2020年8月2日
知る!TOKYO東京都内に330もある島――その中でも無人島の歴史についてお届けする本連載。最終回となる今回の島は「西之島」。案内人は、ライター・エディターの大石始さんです。
1973年5月から始まった噴火活動
30以上の島々で構成される小笠原諸島。
ボニン諸島という別名を持つこの島しょ群のうち、定住者がいるのは父島と母島のほか、自衛隊や気象庁の関係者が常駐している硫黄島および南鳥島のみ。
その他の島々は定住者のいない無人島となっています。
そうした小笠原諸島の無人島のなかでも、ここ最近活発な噴火活動がたびたびニュースに取り上げられているのが東京の南方約930kmに浮かぶ西之島です。

海上保安庁海洋情報部および気象庁の記録によると、現在の西之島にあたる地点の南東で噴火が起きたのが1973(昭和48)年5月30日。
同年6月27日には噴煙と噴石、水柱が確認されています。
9月11日には直径30~50mの新島が発見され、12月21日には海上保安庁がこの新島を「西之島新島」と名付けました。
飲み込まれた旧西之島
西之島の噴火活動はその後沈静化しますが、2013年11月には再び活発な活動が見られるようになります。

このときの噴火で、西之島南東沖に突如「100m × 200m」の陸地が誕生。中央に円形噴火口を持つこの島から吹き出た溶岩は旧西之島を飲み込み、12月には西之島新島と一体化します。
2015年11月以降、噴火活動は再度沈静化。国が立ち入りの警戒範囲を緩和すると、それを受けて、2016年10月には東京大学地震研究所などが参加する調査団が西之島に初上陸を果たします。
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