大学共通テスト導入で高まる現役志向 でも本年度は「浪人有利」なワケ
2020年7月19日
ライフ浪人を避けて、現役合格を狙う受験生が増加した2019年度の受験ですが、本年度は浪人が有利になるかもしれません。いったいなぜでしょうか。教育ジャーナリストの中山まち子さんが解説します。
当初は「現役生有利」だった大学入試
入学試験として、国公立大学や多くの私立大学が利用していたセンター試験は、2020年度から「大学入学共通テスト」として生まれ変わります。
テストの刷新にあたり、2019年度は浪人を嫌い現役合格を狙う受験生が増加。都内の私大定員厳格化も相まって、「安全志向」が強まりました。
その結果、早稲田大学や慶応義塾大学、上智大学、MARCH(明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学)といった有名私立大学の多くで、前年より志願者数が減る事態が発生。
くしくも浪人を決めた学生は、大学入学共通テストを一から対策しなければならないため、現役生に比べて苦難の道を歩むと考えられていました。

当初予定されていた民間による英語試験活用や、国語と数学の一部問題での記述式解答実施が立て続けに見送られ、混乱が続いていた大学入学共通テスト。
しかし方向性が二転三転したものの、2019年中に方針が固まったこともあり、落ち着いて受験対策できると考えた学生や教職員は多かったことでしょう。
書店には新テストの問題集も並んだこともあり、現役生有利は変わらないと思われていました。
しかし、現役生と浪人生を取り巻く状況が急激に変わり、不利と思われていた浪人生にとって追い風が吹き始めたのです。
理由は、新型コロナウイルスの感染拡大です。

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