【実録 東京人vs関西人 1】江戸で爆発した強烈な個性と存在感――「東京の関西人」の活躍は300年以上前から
2020年6月28日
知る!TOKYO江戸・東京と、関西・関西人との結びつきを考える、ジェイ・エム・アール生活総合研究所社長の松田久一さんの連載(全4回)。1回目は、江戸時代などの歴史的な背景を振り返ります。
かつて強烈な存在感を放った「東京の関西人」
兵庫県出身の筆者(松田久一。ジェイ・エム・アール生活総合研究所代表取締役社長)が江戸・東京と関西の結びつきについて考える4回続きの連載。第1回となる本稿では、歴史的な背景を振り返りたいと思います。
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「万国博覧会」(大阪万博)のあった1970年代、大阪を中心とした関西には、まだ東京に対抗していこうという気概もパワーもありました。スポーツや大学などあらゆる分野で、「東京 対 大阪」の対立図式がありました。実際、関西創業の企業だけでなく、多くの企業が東京本社と大阪本社の2本社制をとっていました。
2020年現在は、すべてが東京に一極集中しています。例外は、お笑いマーケットぐらいです。経済規模も大阪は、東京の30%強に過ぎません。兵庫、京都を入れても半分程度です。大阪が誇った家電・エレクトロニクス産業も、韓国、中国メーカーに地位を奪われ、低迷したままです。

すべてが東京に一極集中し、関西との差が拡大する一方で、東京のなかの関西人の人口勢力が拡大しています。
東京の居住者の出身を分析すると、約56%が地元東京出身です。しかし、44%は他県出身者であり、東京外の他府県出身トップが大阪府と長野県の8.4%です。兵庫、京都を含めると16.1%になります。関西人の東京居住人口は99万人と大阪市、神戸市、京都市の人口に次ぐ規模です。
仙台市に匹敵し、23区最大人口の92万人の世田谷区よりも多くなります。関西は、もはや東京に対抗できるパワーはありませんが、東京での人口比は存在感を見せています。東京のなかの関西人を、少々、歴史を振り返りながら考えてみます。
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