渋谷センター街すぐそばに「アフターコロナ時代」を予期した坂があった【連載】拝啓、坂の上から(4)
2020年6月24日
知る!TOKYOコロナ禍の「ソーシャルディタンス」などで話題となった、人と人の距離。そんな距離について改めて考えさせられる坂が渋谷区にあると言います。フリーライターの立花加久さんが解説します。
カタカナだらけのコロナ禍
今回のコロナ禍では、
・ステイホーム(自宅にいること)
・テレワーク(オフィスに出勤せずに業務を行うこと)
・アウトブレイク(突発的な集団発生)
・オーバーシュート(爆発的患者急増)
・パンデミック(世界的大流行)
・クラスター(小規模な感染者集団)
・ロックダウン(都市封鎖)
・スーパースプレッダー(多くの人に感染させる人)
・ソーシャルディタンス(社会的距離)
など、さまざまなカタカナ語が注目を集めました。
カタカナばかりで、まるでSFパニック映画のタイトルのようですね。わかりにくいから日本語にすべきだ――なんてご意見の人も多かったかもしれません。

このように外来語で表現したために、漢字表現で醸し出される厳格さや深刻さが消えてしまい、耳にしたときのストレスが軽減されている気がします。とはいえ、濁音や音引きによる強調効果のある語感で、耳目を引かずにはいられません。
「間合い」を激変させたコロナ禍
そんな中でもわれわれの行動を直接的に規制したのは、「ステイホーム」と「ソーシャルディスタンス」ではないでしょうか。

「自宅にいること」と「社会的距離」がそれぞれの意味になりますが、これまでの人の絆や間隔を再定義した、ある意味「冷徹な言葉」だとも言えます。
実際そのひんやりした作法にとまどう人々が世界各地に続出し、時にトラブルに発展する場面もニュースで見られました。
そういった意味で今回のコロナ渦は各国の文化の一部と言える、人と人との「間合い」を激変させました。
日本人の対人距離は、欧米人よりも狭いとよく言われます。
その基本となっているのが、和室での立ち振る舞いです。「起きて半畳寝て一畳」ということわざがありますが、これは日本人のパーソナルスペース(対人関係の空間的距離感)をよく言い表しています。

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