若手ジャニーズは「学園ドラマ」で名を上げる――コロナ禍の再放送で改めて見えたこととは
2020年6月20日
ライフコロナ禍で数多く目にしている再放送番組。そんななかでも、ジャニーズのメンバーが出演している番組が話題です。ということで今回は、ジャニーズと学園ドラマの生徒役の歴史について、社会学者で著述家の太田省一さんが解説します。
コロナ禍で東京の学園ドラマが話題に
ようやく撮影再開のニュースが届くようになりましたが、コロナ禍のなか、ドラマもずっと再放送が多くなっていました。
そのなかで話題になっていたのが、『ごくせん(第1シリーズ)』(日本テレビ系、2002年放送)(以下、『ごくせん』)や『野ブタ。をプロデュース』(日本テレビ系、2005年放送)(以下、『野ブタ。』と表記)など人気学園ドラマの再放送です。
それぞれ架空の学校ですが、『ごくせん』が白金学院高校、『野ブタ。』が隅田川高校とどちらも東京にあるとおぼしき高校が舞台の作品でした。

そしてもうひとつの共通点、それはジャニーズのタレントが生徒役で出演していたことです。そこで以下では、ジャニーズと学園ドラマの生徒役の歴史を、少し振り返ってみたいと思います。
『ごくせん』で発揮された松本潤のクールさ
『ごくせん』は、教師・山口久美子、通称ヤンクミを演じた仲間由紀恵の代表作でもあります。学校では熱血教師、しかし実は任侠(にんきょう)集団「大江戸一家」組長の孫娘で、それをひた隠そうとするという設定にコミカルな風味がありました。
そのヤンクミが赴任早々担任になるのが3年D組です。D組は不良の集まりで最初はヤンクミに対して反抗的ですが、ともに悩み、問題を解決しようと奮闘するヤンクミに次第にこころを開いていきます。

学園ドラマの定番ですが、不良役には期待の若手俳優が起用されました。第1シリーズでは、小栗旬や成宮寛貴とともに嵐の松本潤が不良を演じています。
松本は政治家の息子で、成績優秀かつスポーツ万能。でもある理由から不良になっているという役どころです。ストーリー的にも、ヤンクミの正体を知り、隠れて手を貸すというキーパーソンでした。
一番反抗的だったのが、最後には一番の理解者になる――。いわば「ツンデレ」の王道ですが、松本潤のクールなたたずまいにもぴったりでした。彼はこの後、やはり学園ドラマの『花より男子』(TBSテレビ系、2005年放送)の道明寺司役で大きく人気を博すことになります。

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