かつて「買い占め」で倒産した企業があった――コロナ禍のマスク騒動から振り返る

新型コロナ感染拡大の影響でいまだ買い占めが終わらないマスク。そんななか、過去にはあるものを買い占めて倒産した企業がありました。ルポライターの昼間たかしさんが解説します。


「黄色いダイヤ」にまつわる40年前の事件

 日本ではかつて買い占めで大きな非難を浴び、会社が倒産したり、社名に傷がついたりする大事件がありました。それは、1980(昭和55)年の「カズノコ買い占め事件」です。

 カズノコといえば、正月のおせち料理には欠かせない食べ物。ニシンの卵を原料にするカズノコは「黄色いダイヤ」とも呼ばれる高級品です。

カズノコのイメージ(画像:写真AC)

 カズノコが高級品となる理由は、漁期が短いことです。多くはカナダやアラスカで取れますが、だいたい3月から4月までの1か月間しか漁ができません。

 そして、取り扱う水産会社にとってもリスクの高い商品です。というのも、春ごろに取って加工し貯蔵できるにもかかわらず、売れるのは年末の1か月ぐらいしかないのです(卸は10~11月)。

 そのため、買い付ける際は正月前にどれくらい売れるかを予測して価格を決めなければなりません。うまくいけば利ざやが稼げますが、売れなかったら大損です。

 カズノコを仕入れる水産会社が利益を得るために考えるのは、市場価格だけではありません。為替相場も重要です。

 仕入れたときよりも円高であれば、その分利益も増えます。事件の起こる1970年代後半は円高が進んでいる時期でしたから、事件前年の1979(昭和54)年も例年通り利益が得られるだろうと考えられていました。

ビジネスは常にまっとうにあるべし


【調査結果】品薄で売り上げ減少のマスク、いったいどのくらい売れている?

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