おしゃれは自分のためにすればいい――くしくも新型コロナが示した「美の効能」とは
2020年4月21日
ライフなぜ女性は、手間や時間やお金をかけて「おしゃれ」を楽しむのか。誰のために「おしゃれ」をするのか――。それは、ほかならぬ自分自身のためだと、ライターの宮野茉莉子さんは語ります。
おしゃれが女性に与える「効能」とは
「女は灰になるまで女」という格言をご存じでしょうか。
若さをすなわち美しさと捉えがちな日本では、年を重ねた女性が華美な服装や身だしなみをすることを冷めた目で見る風潮がいまだ根強くありますが、そうした評価は果たして他人が下せるものでしょうか。
とりわけ女性にとって、自分自身の満足のいく服やアクセサリーを身に着けることは、想像以上に心を浮き立たせてくれるもの。そしてそれは、何歳になっても、どんな状況においても変わりません。
筆者が今あらためて強くそう感じたのは、くしくも新型コロナウイルス感染拡大により自宅に留まることを余儀なくされたからでした。

2020年4月7日(火)、東京をはじめとする各地域への「緊急事態宣言」が発令されて以降、自宅にこもり家族以外の誰とも会わない日々が続いている人は多いでしょう。
外出の機会がなくなれば、対外的な緊張の緩みは端的に身だしなみに表れます。
気づけば毎日ノーメークで、適当な部屋着ばかりを着ている自分。それでも毎日は滞りなく過ぎていくのですから、おしゃれとは確かに日々の「余剰」部分で、それこそ「不要不急」の要素なのかもしれません。
そもそも新しい服を買いに行こうにも、百貨店もショッピング施設も軒並み休業しており、せっかく買ったところで着て行く機会がない。こうしておしゃれの機会も意義も少しずつ見失っていく感覚を、筆者は「毎日がぼやけていくようだ」と感じています。
ただそんな日々が結局良からぬ悪循環につながっていくことは、おそらく皆さんがここ何週間かで痛いほど体感している通りでしょう。
身なりに気を遣わなくなり、次第に活力は減っていき、それでも日々は回るから、そのまま構わずやり過ごしていると、ある日すっかりしょぼくれた顔の自分を鏡の中に発見することになります。
ほんのひと差しでもいいから日常におしゃれを、彩りを――。そう思いあぐねて目を付けたのが、筆者の場合は「ネイル」でした。

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