タピオカとミルクティーが逆転? 斬新なモチ製品を発信「モチクリームジャパン」とは
再ブームで熱いタピオカミルクティーが「逆転」してしまった! タピオカミルクティーの勢いが止まりません。1990年代に日本に上陸し、ブームを巻き起こしたのち、一旦は落ち着いたように見えましたが、2018年ごろから再浮上しています。 タピオカミルクティー。写真はイメージ(画像:写真AC) その勢いは、第一次のそれを大きく上回るもの。鹿のマークが目印の「THE ALLEY(ジ アレイ)」や、タピオカミルクティー発祥の店といわれる「春水堂(チュンスイタン)」など、台湾発のお店が続々と日本へ上陸し、若い女性を中心に人気を博しています。 そんなタピオカミルクティーの最重要素である、タピオカとミルクティーが「逆転」したかのようなアイスをご存知でしょうか。その名も「大きなタピオカアイス ミルクティー」。 「大きなタピオカアイス ミルクティー」税抜160円(2019年2月、高橋亜矢子撮影) 見た目は、キンキンに冷えた大きなタピオカ。先に聞いていなければ、タピオカだと気がつかないくらいの規模感です。 「大きなタピオカアイス ミルクティー」の断面。直径は5センチ弱くらい(2019年2月、高橋亜矢子撮影) 食べてみたところ、タピオカ特有のモチモチ感が、想像以上に前のめりに迫ってきました。一方で、内側にある、ミルクティーのアイスは甘さ控えめ。紅茶の味わいが濃厚です。なぜ、逆にしてしまったのか。食べてもなお驚きが隠せません。 裏面の表示を見て、さらにびっくりしたのが社名です。「モチクリームジャパン」(神戸市中央区)。 名前に「モチ」。 調べてみたところ、同社のラインナップには、「大きなタピオカアイス ミルクティー」に限らず、思わず二度見したくなるような商品が数多く存在していました。 「どら焼きアイス 安納芋」税抜200円(2019年2月、高橋亜矢子撮影)「色々なタイミングでもっとモチを」 コンビニのPBも手がける モチクリームジャパン営業部の野口さんに話を聞きました。すると、同社が関わっている製品が、身近なコンビニに置かれていることも判明。コンビニのプライベートブランドなども扱っているのだといいます。 たとえばローソンのプライべートブランド「ウチカフェ」。同ブランドの「純生クリーム大福」などを、2012年から手がけているそうです。2019年3月現在販売されているのは「濃深生チョコ大福」。生チョコとチョコクリーム、2層のクリームを包んだ大福です。 ローソンのプライベートブランド「ウチカフェ」の「濃深生チョコ大福」税込145円(2019年2月、高橋亜矢子撮影) この商品のように、モチの中に2層のクリームが包まれているスイーツは、自社製品としても展開されており、その名も「モチクリーム」です。 和の象徴ともいえるモチに、洋のエッセンスを加えた新感覚スイーツなのだとか。とはいえども同社、起業当初からモチ専業ではなかったのだといいます。 「起業当時はメガフランチャイズの運営などを行っており、モチを扱う会社ではありませんでした。ですが、自社のオリジナル商品をつくろうと思い立ち、モチクリームを作り始め、それに伴い社名も『モチクリームジャパン』へ変更し、現在に至っています」(野口さん) 「世界中で食べられるジャパニーズスイーツを作りたい」という思いのもと、海外にも進出。韓国、アメリカ合衆国、ウクライナなどにフランチャイズの店舗があるといいます。 海外で人気が高いのは抹茶なのだとか。なお「大きなタピオカアイス」には抹茶味もある(2019年2月、高橋亜矢子撮影) 国内でのモチ探求にも熱心で、2018年には「モチソース」という新商品を発表。これは、非常にやわらかい絞り出しタイプのモチで、たこ焼きやお好み焼き、ピザのトッピングなど、幅広い用途に使えるものです。 同商品は、高齢者でも食べやすいような、やわらかいおモチを具現化しようという思いから、2015年ごろ開発を開始。2018年秋には、農林水産省が主催する、地域の農林水産物や食文化を活かした魅力的な産品を発掘するコンテスト「フード・アクション・ニッポン アワード」で受賞をしました。 「色々なタイミングでもっとモチを」「モチを世界の食文化にしたい」 新商品のアイデア出しは、企画部に限らず、社員全体で行っているという同社。今後も引き続き、新しい形態のモチの探求や、海外展開を続けていきたいといいます。 なお、東京都内では、マルエツ系のスーパー(店により異なる)や、押上駅前のスーパー「セントラルスクエア」などで、一部の種類を販売しているそうです。 ※掲載の情報は全て2019年3月現在のものです。
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