9月20日は「空の日」 ――その起源と広がりとは?羽田空港&全国イベント情報も
9月20日は「空の日」。この日の前後には羽田空港をはじめ全国の空港で多くのイベントが行われます。空の日とはいったいどんな記念日なのでしょうか。羽田空港で開催されるイベントの内容なども合わせ、飛行機に詳しい旅行ジャーナリスト・フォトグラファーのシカマアキさんがご紹介します。 秋の行楽シーズンには、東京国際空港(羽田空港)をはじめ、日本全国の空港で多くのイベントが行われます。これらのイベントの多くは、9月20日が「空の日」、30日までの期間が「空の旬間」となっていることにちなんだもので、いずれも空港をもっと身近に感じてもらうことが目的です。ではそもそも空の日とは、いったいどんな記念日なのでしょうか。 福岡空港に並ぶ、多くの航空会社の飛行機(画像:シカマアキ)●日本の空の歴史は1910年から、100年あまりで急成長 毎年9月20日「空の日」、その起源は1940(昭和15)年に制定された「航空日」(航空の日)です。 1903(明治36)年、人類で初めての動力飛行を成し遂げたアメリカのライト兄弟による成功後、日本でも飛行機の研究が始まりました。そして、1910(明治43)年12月19日、日野熊蔵と徳川好敏、その両陸軍大尉(当時)が、東京・代々木連兵場における軍の飛行演習で、日本国内で動力付き飛行機による飛行に初めて成功しました。 飛行界レコード成る(毎日新聞 [東京] 1910年12月20日 朝刊 p.4 【Z81-6】) (出典:国立国会図書館「本の万華鏡」https://www.ndl.go.jp/kaleido/) 翌1911(明治44)年4月1日、日本で初めての飛行場が埼玉・所沢に開場。わずか4機の輸入飛行機から格納庫の増設、飛行場の拡張工事などが急ピッチで進められ、約1カ月後の5月5日、奈良原三次男爵が製作した奈良原式2号による国産民間機の初飛行に成功しています。 日本航空輸送株式会社編『日本航空輸送株式会社十年史』東京 : 日本航空輸送1938【775-13】 ( 出典:国立国会図書館「本の万華鏡」 https://www.ndl.go.jp/kaleido/) その30年後の1940(昭和15)年、第1回「航空の日」が9月28日に決定。航空大会や航空功労者表彰式などさまざまな行事が実施され、第2回からは9月20日となりました。民間航空再開40周年に当たる1992(平成4)年に「空の日」という名称に変わり、今日に至ります。 ●空港で開催される「空の日」イベントの主な中身は? 毎年、秋になると全国各地でさまざまなイベントが行われる中、「空の日」のイベントを楽しみにしている人が少なからず存在します。 「空の日」イベントでは航空会社のブースはどこも人気が高い(画像:シカマアキ) 例えばまず、その空港に就航する航空会社のブースが並び、オリジナルグッズの販売、子ども向けの制服試着体験、また、飛行機のシートに座れる体験などがあることも。また、空港車両や管制塔の見学、滑走路の近くまで行って離着陸の見学ができる特別なツアーが実施される空港もあり、これはとても人気です。 空の日のイベントは手作り感ある催しも多く、子ども向けも多い(画像:シカマアキ) ほかに、早朝に滑走路を歩いたり、パイロットの話を聞いたり、空港内をめぐるスタンプラリー、ご当地マスコットキャラクターなどが集まるステージショーなどもよく実施されます。イベントは基本「入場無料」であり、飛行機ファンだけでなく、地元の家族連れも多く訪れます。 ●2023年に全国で開催される主な「空の日」イベント 2023年秋、「空の日」に関するイベントが全国各地で開催予定です。主なイベントや日程は、以下の通り(2023年9月4日現在)。 ■9月9日(土) 2023年 成田空港「空の日」イベント(プログラム毎10・17・18日にも実施) 函館空港 函館エアポートフェスタ’23 ■9月10 日(日) 札幌・丘珠空港 早朝♪滑走路ウォーキング&HAC格納庫見学会 2023空の日/旭川空港まつり 令和5年度 大分空港「空の日」イベント ■9月16日(土) 2023年度 福岡空港「空の日」イベント ■9月23日(土) 茨城空港「空の日」イベント2023 関西国際空港「空の日」エアポートフェスティバル2023 松山空港 空の日フェスタ2023 ■9月24日(日) 秋田空港「空の日」まつり 2023 九州佐賀国際空港「空の日」フェスタ 岩国錦帯橋空港 空の日フェスタ2023 ■9月30日(土) 羽田空港「空の日」フェスティバル2023 福井空港スカイフェス2023 ■10月8日(日) 岡山桃太郎空港 空の日フェスタ2023 ■10月14日(土) 空の日フェスタ2023 in 阿蘇くまもと空港 ■10月22日(日) 仙台空港祭2023 空の日は9月20日ですが、その日に必ず開催されるとは限りません。10月以降に行われる空港も例年いくつかあり、今後他の空港でも追加で開催が発表されるでしょう。特に新型コロナ禍でここ数年イベントの開催中止も多かったため、全国の空港で開催がそろうのも久々です。 ●羽田空港「空の日」フェスティバルは9月30日開催! 羽田空港では、2023年9月30日(土)に「空の日」フェスティバルが開かれます。開催場所は、羽田空港の第1・第2・第3の各旅客ターミナルと、羽田エアポートガーデンです。 羽田空港「空の日」フェスティバル2023ポスター記載の事前申し込みプログラム(画像:2023羽田空港「空の日」実行委員会公式サイトより抜粋) ANAとJALの格納庫見学、飛行機の出発を間近で見学するツアー、入国審査官の体験ツアー、タワー展示室の見学などは、事前申し込みが必要です。羽田空港沖の海上で飛行機を真下から眺められる「UnderJET(アンダージェット)」クルーズ(有料)は、開催直前の9月27日(水)まで応募できます。 ほかに、当日参加可能なイベントも。ANAはブースでお仕事体験やフォトブース、JALは地上職員によるパフォーマンス披露や折り紙ヒコーキ教室、スターフライヤーは整備士によるブロック作成教室、スカイマークはマーシャリング体験教室を行うなど、内容盛りだくさんです。その他、動植物検疫探知犬のデモンストレーション、航空会社のオリジナルグッズ販売などもあります。 ■羽田空港「空の日」フェスティバル2023 開催日時:2023年9月30日(土)10:00~17:00 開催場所:羽田空港、羽田エアポートガーデン TEL:03-5757-3000(羽田空港「空の日」実行委員会事務局 空の日担当、平日9:30~18:00) アクセス: ・第1旅客ターミナル 京急空港線「羽田空港第1・第2ターミナル駅」 東京モノレール「羽田空港第1ターミナル駅」 ・第2旅客ターミナル 京急空港線「羽田空港第1・第2ターミナル駅」 東京モノレール「羽田空港第2ターミナル駅」 ・第3旅客ターミナル、羽田エアポートガーデン 京急空港線「羽田空港第3ターミナル駅」 東京モノレール「羽田空港第3ターミナル駅」 参照: 羽田空港「空の日」フェスティバル https://hanesora.jp/ 空の日ネット https://www.soranohi.net/
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