かつては武蔵国の中心 歴史の香り漂う「府中市」の重層的魅力とは
2020年3月4日
お出かけ重層的な色合いを持つそれぞれのまち。そんななかでも府中市は、古いものから新しいものまでさまざまな時代の痕跡が残っているまちです。まち探訪家の鳴海行人さんが解説します。
まちは「上書きされていくもの」
まちというのは人々の営みの上に成り立ち、期間の長短はあれど歴史を持っているものです。
しかし建築物をはじめとして、まちは上書きされていくため、なかなか歴史と新しさを同時に感じられるところは少ないといえます。また新しさを感じても、「これは何年代」と年輪のようなものを見る機会はなかなかないといえます。

今回は、そんな歴史の年輪のようなものを見るまちあるきとして、多摩エリアにある府中市を紹介します。
府中駅前にある三つの再開発ビル
府中市は、京王線の府中駅が玄関口。新宿からアクセスする際は、特急で約20分です。
駅は高架構造になっており、ホームは3階、改札口は2階にあります。駅前にはペデストリアンデッキが伸び、三つの再開発ビルに接続しています。
どの建物も商店街を再開発したものです。駅の南すぐにあるのが2017年に開業した「ル・シーニュ」、その東にあるのが2005(平成17)年に開業した「くるる」、「ル・シーニュ」の南にあるのが1996(平成8)年に開業した「フォーリス」(以上、府中市宮町)です。

さて、一見するとどれも同じ再開発ビルと感じてしまいますが、実はこの10年おきに建てられた再開発ビルは、年代ごとの特徴を持っているのです。
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