2015年オープン「渋谷モディ」2階が空き店舗だらけに いったいなぜ?
2020年2月15日
お出かけ2015年にオープンした丸井系のショッピングビル「渋谷モディ」でテナントの撤退が相次いでいます。背景にはいったいどのような事情があるのでしょうか。都市商業研究所の若杉優貴さんが解説します。
「モディ」とは一体どういう店なのか
丸井系のショッピングビル「渋谷モディ」(渋谷区神南)でテナントの撤退が相次いでいます。
特に下層階ではその傾向が顕著で、2階はほとんどが空き床に。テナント数も2015年の開業当初の約60店から約30店へと半減しており、ネットでは同店の先行きを不安視する声が多く聞かれています。

モディは丸井グループの「新業態」という位置づけですが、渋谷にできるまで「モディ」を知らなかった人も多いと思います。果たして、「モディ」とは一体どういう店なのでしょうか。
丸井の不振店から生まれた専門店ビルだった
もともと「モディ」は「丸井」の不振店舗や別館を業態転換するかたちで2006(平成18)年に生まれました。
当初は丸井の子会社「エイムクリエイツ」(中野区中野)が運営しており、1号店の「町田モディ」(町田市原町田)を皮切りに、2007年までの1年間に戸塚(横浜市)、川越(埼玉県川越市。2020年1月閉館)、立川(立川市曙町、2012年5月閉館)が相次いで転換されました。

モディが誕生した2006年当時の丸井各店は現在よりも「百貨店 + ファッションビル」という要素が強く、「大手百貨店でよく見られるブランド」や「丸井の直営売り場」「丸井の自主編集売り場(セレクトショップ)」の割合が多くなっていました。
その一方、丸井よりも「専門店街」的な要素が強く、「ファッションセンターしまむら」や「ダイソー」、そして「アニメイト」など、丸井と比較すると、よりカジュアルなテナントや雑貨店、100円ショップ、書店・CD店、サブカル・アニメ関連ショップなどの大型専門店で構成・集客する形式を採っており、当時の両者は「異なった業態」でした。

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