早慶合格だなんて許せない? 私大のAO・推薦枠増加にモヤっとする人たち
2020年1月15日
ライフ近年、大学入試で推薦/AO入試入学者の割合が増えています。いったいなぜでしょうか。教育ジャーナリストの中山まち子さんが解説します。
推薦 + AO = 合格者の4割以上
1月のセンター試験を皮切りに本格化する大学入試ですが、AO入試(学力だけでなく、受験者の個性などを総合的に評価する入試)や指定校推薦などで年明け前に合格切符を手にする学生も年々増えています。
その一方、私立大学を中心に一般入試組との学力差がささやかれていますが、問題点はあるのでしょうか。

AO入試は慶応大学藤沢湘南キャンパス(藤沢市)の開校を受け、1990(平成2)年度の入学者向けに初めて実施されました。他大学も追随し、年を追うごとに合格者の割合が増加しています。
文部科学省がAO入試に関わる調査を開始した2000(平成12)年度の大学入試では、推薦入試での合格者は31.7%、AO入試による入学者は1.4%でした。しかし、2017年度の大学入試では推薦入試が35.2%、AO入試での入学者は9.1%になりました。こうした制度を利用して、全体の4割以上が大学に入学しているのです。
私立大のみのデータでは推薦入試での入学者は40.5%、AO入試は10.7%になっています。つまり、私立大学については入学者のふたりにひとりが推薦またはAO入試を利用していることになります。
しかし、文部科学省が行ったセミナー「大学入学者選抜改革の動向」の資料によると、定員割れしている私立大学ほど推薦とAO入試の実施率が高く、早期に確実に入学者を囲い込みたい思惑が見えてきます。
それでは、人気実力とも群を抜く私立大学の双璧、慶応義塾大学と早稲田大学の入試は一般入試者が多いのでしょうか。

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