目白駅の「目白」って何? 有名「不動尊」説も、調べてみたら大いに疑問が残った
2019年12月20日
知る!TOKYO目白駅の「目白」の由来について、フリーライターで古道研究家の荻窪圭さんが解説します。
目白不動はもっと遠くにあった?
「高輪ゲートウェイ駅」が話題になったとき、山手線の駅名をチェックしたんですよ。「え、なぜその駅名?」ってのが他にないかなと思って。品川駅が品川区じゃなくて港区にあるとか、目黒駅が目黒区じゃなくて品川区にある、というのは有名ですが、それら以上に気になる駅があったのです。それは……
「目白駅」。
目白不動が近くにあるから目白駅と名づけられた、といわれてます。確かに目白駅があるのは豊島区目白ですし、目白駅から徒歩10分ちょっとで目白不動があります。
目白駅前を東西に貫く目白通りを東に、右手に学習院大学を見ながらまっすぐ歩き、都電荒川線を高架で越えると、高田一丁目という交差点に至ります。
ここを左折すると鬼子母神で有名な雑司ヶ谷。右折して急坂(宿坂)を降りると坂下に金乗院(豊島区高田)というお寺があり。そこに目白不動堂があるのです。いくらか歩きはしますが、目白駅からはそう遠くありません。

金乗院は戦国時代に創建されたという非常に古いお寺で、門前の宿坂は鎌倉街道の宿だか関だかがあったのがその名の由来。中世の頃、この坂道が奥州へ続く街道だったのですね。
でも金乗院にある目白不動へ行って驚きました。妙に新しい。調べてみると、ここに目白不動がやってきたのはなんと戦後のことなのです。目白駅ができたのは1885(明治18)年ですから、当時はそこになかったのです。
となると、「もともとの目白不動はどこにあったの?」と思いますよね。戦前の地図や江戸時代の地図を見ると一目瞭然でした。行ってみましょう。

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